江戸川区船堀での市街地再開発事業
江戸川区船堀の市街地再開発事業が正式に始まりました。日鉄興和不動産株式会社と東京建物株式会社の共同体が推進するこのプロジェクトは、地域の活性化と利便性向上を図るものです。2025年7月16日には東京都知事から市街地再開発組合の設立が認可され、7月27日には実際に組合が設立されました。これは、権利者の同意を得つつ進められる重要なプロジェクトです。
プロジェクトの概要
本事業は都営新宿線船堀駅近くに位置し、タワーホール船堀の北側に広がる約2.6ヘクタールの土地を対象にしています。ここでは、北側敷地に新江戸川区本庁舎が移転され、南側には民間の住宅施設が建設される計画です。新たに整備されるエリアは、地域の賑わいを生み出し、駅前の拠点としての機能を持たせることを目指しています。
多様な機能と回遊性
この再開発事業において特に注目すべきは、街区の一体的な土地利用による多世代・多文化共生社会の実現です。官民一体での取り組みにより、船堀街道沿いにはコミュニティ広場が整備され、地域住民の交流や賑わいが促進されます。また、防災機能も考慮されており、民間棟は水害時にも対応できる設計とされており、居住空間や重要な施設は浸水深から見て安全な2階以上に配置されています。
歩行者の安全と快適性
事業の進行に伴い、街区内の道路空間の拡幅や歩道状空地の確保も図られ、快適な歩行者空間が生まれます。船堀グリーンロードは日常の移動だけでなく、水害時にも利用可能な動線が確保される予定です。
緑に配慮したデザイン
さらに、緑に配慮した設計も重要な特徴です。歩行者デッキの整備により、周辺地域住環境の向上が図られます。そして、民間棟には屋上庭園が設置され、船堀グリーンロードと調和した「立体庭園」を形成します。
今後の予定
これまでの経緯としては、2020年度に準備組合が設立され、2021年度には事業協力者が選定されました。2023年度には都市計画が決定し、2025年度に再開発組合が設立される見込みです。今後、2026年度に権利変換計画認可、工事着手を経て、2030年度に建物が竣工される予定です。なお、これらはすべて予定であり、今後変更が生じる可能性があります。
このように、船堀四丁目地区の市街地再開発事業は、地域住民の生活向上や防災機能の強化を目指し、着実に進行しています。日々変わりゆく街並みの中で、地域コミュニティーが活性化していく様子が見られることでしょう。