アドラゴスファーマがBaccinexを買収
2024年11月25日、ミュンヘンを拠点にするグローバルCDMO(医薬品開発製造受託企業)であるアドラゴスファーマが、無菌充填に特化したバクシネクス社(Baccinex)の買収を発表しました。この取引によって、アドラゴスファーマは無菌製剤の生産能力を大幅に向上させ、競争力を一層強化する狙いです。
バクシネクス社について
バクシネクス社は、スイスのジュラ州クルーに本社を持ち、20年以上にわたり無菌液剤及び凍結乾燥製剤の製造において確固たる地位を築いてきました。臨床試験用製品や小・中規模の商用生産に特化した高品質な製品を提供しており、欧州GMPおよび米国FDAの厳格な基準をクリアした製造施設を持っています。
このような強力なバックグラウンドを持つバクシネクス社の統合は、アドラゴスファーマにとって新たな展開を意味しています。バクシネクス社の創業者でありCEOのウルズラ・バウシュ博士は、「アドラゴスファーマとの統合は、私たちの無菌製剤製造の知識を新たな次元に引き上げる契機となる」とコメントしています。彼女は、品質、イノベーション、顧客中心主義に対する共通のコミットメントがさらにシナジーを生み出すと力強く語りました。
アドラゴスファーマの展望
一方、アドラゴスファーマの創業者でCEOのアンドレアス・ラーベ博士は、「バクシネクスの買収は、私たちの無菌液剤や凍結乾燥に関する専門知識を深め、顧客の多様なニーズに応えられる重要なステップです」と述べています。さらに、バクシネクス社の持つ技術力と運営の卓越性を活かし、臨床試験用から商業生産に至るまでの包括的なソリューションを提供できるようになると強調しました。
バクシネクス社は、引き続きウルズラ・バウシュ博士がCEOを務め、無菌医薬品製造を継続的に行います。さらに、アドラゴスファーマグループへの参加を通じ、同社の成功に貢献することにコミットしています。
今回の買収の意義
今回の買収は、日々変化する顧客ニーズに対応するためにアドラゴスファーマが長期的な戦略として掲げている、無菌液剤や凍結乾燥製剤におけるグローバルな製造ネットワークの構築に合致したものです。
法的アドバイザーにはペスタロッツィ法律事務所が、M&Aアドバイザーにはキャピタルマインド・インヴェステックが、ウルズラ・バウシュ博士の法的アドバイザーにはケラーハルス・カーラード法律事務所がそれぞれ参加しました。具体的な取引内容は非公開ですが、商慣習に従って進められます。
アドラゴスファーマは、ドイツ・ミュンヘンに本社を置き、急速な成長を続けるCDMOであり、ヨーロッパと日本に6つの製造拠点を持つネットワークを活用し、医薬品サービスを提供しています。高品質で信頼性の高いソリューションを約束し、技術専門性と顧客中心のアプローチで医薬品業界の多様なニーズに応えています。
公式サイト
アドラゴスファーマ