海に沈めたお酒で生まれる唯一無二の体験、陸前高田の新観光コンテンツ

陸前高田でしか味わえない、世界で一つだけの体験

陸前高田市の広田湾では、魅力的な観光コンテンツ「海中熟成体験」が始まりました。この体験では、参加者が自らのお酒を海に沈め、独自の熟成酒を楽しむことができます。提供開始は2019年4月で、地域活性化の一環として位置づけられています。

海中熟成とは？

海中熟成とは、特定のお酒を海中に沈めて熟成させるプロセスです。それにより、酒のまろやかさや味わいが増します。広田湾遊漁船組合が中心となり、2017年から始まったこのプロジェクトでは、日本酒やワインなどが利用されています。熟成されたお酒には、海の模様がビンに付着し、世界に一つだけのボトルが完成。これが「マイボトル」と呼ばれるものです。

プロジェクトの背景

陸前高田は、人口流出や漁業の後継者不足といった地域の課題を抱えています。そこで、広田湾漁協の漁師たちが立ち上がり、海と地域の資源を活かした新たな取り組みを展開。このプロジェクトを通じて、地域産品の認知度向上や経済効果を高めようとしています。

体験内容と料金

体験では、参加者は漁船に乗り込んで海中熟成酒の設置や、広田湾産の海産物漁場の見学を行います。また、自分だけの熟成体験を記録する「マイカルテ」や、封蝋体験など、様々な活動を楽しむことができます。

料金は、2名1組で11,000円から、3名1組で8,200円から、4名1組で6,800円からとなっており、参加者には広田湾産海産物セットも用意されます。宿泊契約が終わると約10ヶ月後に、海中熟成されたお酒が届けられます。

海中熟成の魅力

海中熟成によって、日本酒はもちろん、ワインなどもまろやかさと旨味が増します。実際に、岩手県の酔仙酒造の日本酒が海中熟成された結果、驚くべき特徴的な味わいの進化が見られました。未熟成のお酒と熟成酒のセットが提供され、味の違いを体験することができます。

今後の展望

「海中熟成体験」は、さらなる展開を計画中です。例えば、地元産野菜や果物を使った果実酒の熟成体験や、浜でのBBQイベント、蔵元見学などのプログラムの導入が予定されています。

この新しい観光体験を通じて、陸前高田の魅力を再発見し、地域の未来を支える一助となることが期待されています。海中熟成酒体験に参加し、特別な思い出を持ち帰りませんか？