シリーズ3ランダー開発進展
2025-10-02 13:40:11

株式会社ispace、ミッション4に向けたシリーズ3ランダーの熱構造設計審査を完了

宇宙開発の先駆者として注目を集める株式会社ispaceは、ミッション4に向けたシリーズ3ランダー(仮称)の熱構造モデル(Structure and Thermal Model、STM)の設計審査を無事に完了しました。これにより、同社は月面探査プロジェクトの次なるステップへと進む道筋を確かなものとしました。

ispaceが開発しているシリーズ3ランダーは、経済産業省の支援を受けた「中小企業イノベーション創出推進事業」の一環として進行しています。この計画では、2025年4月から宇宙航空研究開発機構(JAXA)の筑波宇宙センターにおいて、ランダーの熱構造モデルを用いた環境試験を行いました。実施された試験の内容は振動試験、音響試験、熱真空試験の3種類です。これにより、打ち上げや宇宙環境下での性能をシミュレーションし、実際の設計における信頼性を確保しました。

具体的には、このプロジェクトは、激しい振動、極端な温度、真空状態といった厳しい宇宙環境を模した試験を行いました。例えば、太陽光の下で130℃、影の中で-140℃となるような過酷な状況で、ランダーがどのように機能するのかを評価しました。これらの結果は、ispaceのエンジニアによる過去2回のミッションから得られた貴重なデータを基に、さらなる改良を加えたものであり、新しい開発に向けた成果を出す原動力ともなっています。

シリーズ3ランダー(仮称)は、高さ約3.6m、幅約3.3m、重量約1,000kgの本格的な商業モデルとなる見込みです。最大ペイロード容量は数百kgに達することが期待されており、2028年には打ち上げが計画されています。このモデルは、商業的な月面探査サービスを提供することを目的としており、今後の月面開発に大きなインパクトを与えることが期待されています。

ispaceの代表取締役CEO 袴田武史氏は、「シリーズ3ランダーは、複雑かつ大型のペイロードを運搬できる商業化モデルであり、世界中の月ミッションに関する活動を加速するための重要なステップです」とコメントしています。さらに、CTOの氏家亮氏も、「ミッション4に向けた環境試験を無事に終えたことで、開発は順調に進行しています。これは新しい挑戦であり、ispaceの技術的進化を象徴したモデルです」と、自社の技術の進展について強い自信を示しています。

これらの試験とその成果は、シリーズ3ランダーの詳細構造設計に直接反映され、次の段階への信号となります。ispaceは今後も、宇宙における安全で安定した運用を支えるために必要な全ての準備を万全に行い、成功を収めるための努力を続けていく所存です。宇宙開発において、次なる高みを目指すispaceの活動から目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社ispace
住所
東京都中央区日本橋浜町3-42-3住友不動産浜町ビル3F
電話番号

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