マークフォージド、金属とカーボンを造形する3DプリンタFX10を発表

マークフォージドが新たに発表した3DプリンタFX10

マークフォージド社は、マサチューセッツ州ウォルサムにて画期的なカーボンファイバー3DプリンタFX10を発表し、その機能に金属プリントオプション「FX10 Metal Kit」を追加しました。この新しいキットを取り入れることで、FX10はカーボンファイバー強化樹脂だけでなく、金属フィラメントも使用できるようになりました。これにより、製造業における選択肢が広がり、効率性も向上します。

CEOのShai Teremは、この新技術がものづくりの現場で革新をもたらすことを強調し、「顧客は金属プリンタとカーボンファイバープリンタを個別に選ぶ必要が無くなります」と述べました。長年の研究開発と現場での経験を活かし、FX10は導入後すぐに投資の回収が可能であるとの自信を示しました。このモデルは、開発段階から量産に至るまで、製造プロセス全体の生産性を大幅に向上させることが期待されています。

現在の金属オプションはSUS316Lステンレスに対応しており、今後はSUS630ステンレスにも対応する予定です。FX10は、金属専用プリントヘッド、マテリアル供給チューブ、デュアル押出機を備え、これらの要素が統合されたプリントエンジンにより、カーボンファイバー用のプリントシステムから金属用システムへの切り替えが約15分で完了します。

新開発された第2世代金属FFFプリントエンジンは、従来の「Metal X」よりも印刷速度が飛躍的に向上し、FX10の造形容積も倍増しました。さらに金属プリントプロセスでは、金属フィラメントとセラミックリリースフィラメントが使用され、パーツを簡単に剥がすことが可能です。ただし、金属パーツを完成品とするためには、別途提供されるWash-1及びSinter-2を使用した脱脂および焼結が必要です。

FX10は非常に柔軟な製造ツールとして設計されており、早期に利用した企業からは高い評価を受けています。またモジュラーアーキテクチャを採用しているため、今後新しい機能や技術の追加も容易に行えます。

今回の発表に合わせて、CEOのShai Teremは日本に来日し、日本法人の代表であるトーマス・パンと共に各地でイベント発表を行いますらお誘いします。イベントは2024年9月3日に東京のファソテック、名古屋のデータ・デザイン、大阪のアップルツリー、横浜の3D Printing Corporation、東京の日本3Dプリンターで行われます。

さらに、9月9日から14日にはシカゴで開催される「International Manufacturing Technology Show」に出展し、最新のプリント技術を実演する予定です。この機会を通じて、製品の性能や利便性を実際に体感するチャンスが得られます。

マークフォージドは、産業用3Dプリントを通じて製造業の強化とサプライチェーンの柔軟性向上に貢献しています。顧客は、必要な時に必要なものを必要な場所で生産することができます。マークフォージドの本社はマサチューセッツ州ウォルサムにあり、世界70か国以上で10,000社以上のユーザーにサービスを提供しています。最新情報は公式サイトで確認できます。