NTTドコモとインテージが提供する新たなデータクリーンルーム誕生

NTTドコモとインテージが共に進化するデータ活用

2024年8月7日、NTTドコモとインテージが提供する新たなデータクリーンルーム「ドコモデータクリーンルーム™」のサービスが始まります。これは、企業が保有する顧客データを、プライバシーを守りながら安全に分析できるプラットフォームです。

1. 顧客データの新しい分析手法

このデータクリーンルームは、特に企業が自社データだけでなく、他社データも活用することの重要性が増す中で開発されました。昨今の3rd Party Cookie規制の強化により、かつてのようにWeb広告配信やその効果測定が容易ではなくなっているため、個人情報保護の視点からも、企業は慎重にデータを管理する必要があります。

新しいサービスは、ドコモが保有するdポイントクラブ会員の1億人を超える属性情報や位置情報と、インテージが持つ消費者の購買データを組み合わせて分析できる機能を持っています。これにより、企業は顧客の興味・関心を深く理解でき、より精度の高いマーケティング戦略を打ち立てることが可能になります。

2. プライバシーへの配慮

「ドコモデータクリーンルーム」は、個人が特定されない形でデータを処理するため、プライバシーを強く意識した設計となっています。解析結果は統計情報に限られ、個別のデータは確認できない仕組みになっているため、安心して利用できます。また、データはクラウド環境下に格納され、顧客データの外部提供がなくても、自社のデータとドコモやインテージのデータを組み合わせて分析できる形式です。

3. マーケティング活動の効率化

本サービスはAI技術を活用しており、ドコモの「ｄｏｃｏｍｏＳｅｎｓｅ®️」を用いたプロファイリング情報や行動情報を分析に利用できます。この技術により、企業は従来の購買行動に基づく分析だけでなく、商品の同時購入や比較検討、さらにはキャンペーン企画に活かせるデータを得られるようになります。これは、新製品の開発や需要予測など、マーケティング活動にも多大な貢献をもたらします。

4. 付加価値あるコンサルティングサービス

「ドコモデータクリーンルーム」の利用にあたっては、データ分析だけでなく、リサーチから分析、可視化、マーケティング施策の実行・最適化までを含むトータルソリューションを提供するコンサルティングサービスも用意されており、企業に対してさらなる価値を発揮します。このように、マーケティングDXを実現するためのデータ活用の幅が広がります。

5. 今後の展望

NTTドコモとインテージは、今後も協力して企業のマーケティング活動を支援し、新たなビジネスモデルの確立に貢献していく方針です。データクリーンルームは、プライバシーに配慮しつつ様々なデータを活用する新しいスタイルの分析手法を提供し、企業のニーズに合った最適なソリューションを日々進化させ続けることでしょう。これにより、企業が顧客との適切な接点を強化し、LTV（顧客生涯価値）を向上させるチャンスが生まれます。

この新しい取り組みにより、マーケティングの未来はどう変わっていくのか、関心が高まる一方です。