ゲノム研究プロジェクトMYCODE Researchが2022年の成果を発表～健康長寿社会の実現へ貢献～

ゲノム研究プロジェクトMYCODE Research、2022年の活動報告

株式会社ディー・エヌ・エー（DeNA）が推進するゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research」は、2022年度の研究活動と事業成果を発表しました。約12万人のMYCODE会員の協力の下、多岐にわたる研究成果をあげ、健康長寿社会の実現に向けた取り組みを加速させています。

2022年の主な研究活動

2022年は、新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応に関する研究や、製薬会社との共同研究など、18件の研究プロジェクトを実施しました。これらの研究は、MYCODE会員の協力を得て実施され、その成果は会員への還元だけでなく、学会発表などを通じて広く社会に発信されています。

特に注目すべきは、以下の3点です。

1. 製薬会社との連携による治験参加者募集システムの構築: 日本イーライリリー株式会社と協力し、遺伝子情報を活用した効率的な治験参加者募集システムを開発。このシステムにより、治験への参加に適した被験者の選定が迅速かつ正確になり、治験の効率化に大きく貢献します。

2. AI創薬企業との協業: AI創薬企業であるElix社との協業により、AI技術とゲノム情報を組み合わせた創薬研究を推進。ターゲット探索や既存薬の新たな用途開発など、創薬プロセスの効率化を目指します。

3. 明治との共同研究による個別化栄養支援: 株式会社明治と共同で、個々の遺伝情報に基づいた最適なプロテインの種類と摂取量を推奨するアルゴリズムを開発。この成果は、第81回日本公衆衛生学会総会で発表されました。

その他にも、カゴメ株式会社との共同研究で皮膚カロテノイド濃度と遺伝的背景の関連性を調査するなど、幅広い分野で研究を進めています。

MYCODE会員を巻き込んだ研究活動

MYCODE Researchは、インターネットを活用したユーザー参加型の研究プラットフォームです。会員の約9割が研究への参加に同意しており、数日間で最大2000名規模の研究参加者を募ることが可能です。これは、従来の研究参加者募集に比べて非常に効率的です。さらに、アンケートへの回答率も高く、迅速かつ大規模なデータ収集を実現しています。

MYCODEサーベイの開始

2022年9月からは、MYCODE会員を対象としたライフスタイルに関するアンケート調査「MYCODEサーベイ」を開始。運動習慣や食生活に関するアンケートを実施し、会員のライフスタイルの特徴を把握するとともに、健康意識の高い会員の意見を今後の研究に活かす取り組みも行っています。

今後の展望

MYCODE Researchは、今後も日本人のゲノム情報を活用した研究を推進し、健康長寿社会の実現に貢献していきます。会員との連携を強化し、さらに質の高い研究成果を生み出すことで、社会への貢献を拡大していく方針です。

MYCODE Researchの強み

MYCODE Researchの大きな強みは、以下の2点です。

1. 大規模かつ迅速なデータ収集: インターネットを活用することで、短期間で多くの参加者からデータを収集できる。

2. 会員の積極的な参加: 会員の研究参加への意欲が高く、データの精度も高い。

これらの強みを活かし、今後も多くの研究成果を社会に還元していくことが期待されます。