西部邁の思想と保守の未来を探る一冊が登場
2025年5月22日、株式会社河出書房新社から、保守派の論客として知られる西部邁の思想に迫る『西部邁保守のロゴスとパトス』が刊行されます。本書は、愛弟子である中島岳志氏が責任編集を務め、未公開の講演録や直筆のノート、対談を収集し、西部邁の哲学を体系的に示しています。
西部邁は、テレビ朝日「朝まで生テレビ!」など多くのメディアでその存在感を示し、保守思想の新たな潮流を作り出しました。彼が残した膨大なテキストは、経済学の学術論文から自伝的エッセイまで多岐にわたり、その全貌を把握するには至難の業です。本書は、その貴重な資料を通じて、読者に西部邁の思想の真髄を考察する機会を提供します。
巻頭部分には、物書きとしての道を共に歩んできた中島岳志氏と柴山桂太氏による入門対談が掲載されており、西部邁の思想と行動についての洞察が詳述されています。この対談は、約25000字にわたっており、彼の人柄がいかに魅力的であったか、どのように彼が周囲の人々に影響を与えていたかを探る貴重な内容です。
書籍の目次と内容
本書の目次には、以下の重要な節があります。
- - 入門対談 中島岳志 × 柴山桂太:西部邁の思想と行動
- 西部が説いた理念を探り、彼の影響を受けた人々の証言を交えた対談です。
- 彼がどのように安保闘争に関与していたのか、インタビューを通じて明らかにします。
- 西部邁の講演記録や論考を交えながら、彼の経済思想を深く掘り下げます。
- 彼が主宰した雑誌『発言者』の理念や目的についても触れています。
- 西部が持つ歴史への見解と、その批評がどのように形成されたのかが語られます。
西部邁の思想を理解するためには、彼がどのように時代を生き、考え、発言してきたのかを掘り下げることが必要です。その全体像は本書に収められています。
西部邁の影響力
西部邁の保守思想は、戦後日本の思想界に深い足跡を残しました。彼の思索は、現在の保守主義のあり方に大きな影響を及ぼし、彼の名は世代を超えて語り継がれることでしょう。中島氏は、今回の刊行を通じて彼の思想が新たな研究の対象となることを願っています。
このように『西部邁保守のロゴスとパトス』は、単なる回顧録ではなく、現代を生きる私たちにとっての指針となる可能性を秘めた一冊です。ぜひ皆様にはご覧いただきたいと思います。
書誌情報
- - 書名:西部邁保守のロゴスとパトス
- - 責任編集:中島岳志
- - 仕様:A5判、300ページ
- - 発売日:2025年5月26日
- - 定価:3520円(税込)
- - ISBN:978-4-309-22961-4
本書の詳細や購入は、
河出書房新社の公式サイトをご参照ください。