三重県明和町で始まる子育てDX実証プロジェクト
三重県明和町では、NTTデータ経営研究所による「Beyond2040 三重県明和町子育てDX実証プロジェクト」が始動しました。このプロジェクトは、住民と行政との接点を改善し、特にデジタルネイティブ世代である子育て世帯のために、妊娠や出産に伴う行政手続きをデジタル化することを目指しています。
スムーズな行政手続きの実現
従来の手続きでは、出生届の提出や保育施設の申請など多くの書類作成や窓口訪問が必要であり、時間もかかっていました。多忙な家庭にとって、こうした行政手続きの軽減は急務です。そこで、NTTデータ経営研究所は、行政手続きのオンライン化や予約システムの導入を進めています。このプロジェクトは2023年10月30日に正式に開始され、インタビューやユーザーテストを通じて住民のニーズに応じたサービスを提供します。
デジタル手続きの利便性
新たな取り組みでは、次のようなデジタルツールが活用されます。
- - デジタルID (xID):本人認証や電子署名を行い、手続きの流れをスムーズにします。
- - デジタルポスト (SmartPost):手続きのタスク管理や通知をデジタルで行うことで、手続きの進捗を確認できます。
- - デジタルサービスツール (logoフォーム):申請が電子化され、書類の記入が不要になります。
これにより、住民は役場に行かずとも自宅で行政手続きを完了できる「デジタル完結」が実現されるのです。
利用者視点のサービス改善
プロジェクトの一環として行われたユーザーテストでは、子育てDXアンバサダーが住民の声を拾い、サービスの使いやすさを確認しました。この強化されたフィードバックループにより、利用者視点からのサービス改善が進められています。特に、「利用者にとって本当に使いやすいものにするため」に、継続的にデータに基づいた改善が行われます。
SDGsに向けた取り組み
明和町は、地域社会の持続可能性を向上させるために、2023年にSocial Innovation Alliance Japan Denmarkにソーシャル・パートナーとして参加しました。デンマークの次世代役場構築のモデルを参考にし、新たな住民サービスを模索しています。この国際的な協力を通じて、明和町は持続可能な地域づくりに向けた取り組みを強化しています。
終わりに
この「Beyond2040 三重県明和町子育てDX実証プロジェクト」は、地域課題を解決するだけでなく、国全体のデジタル化の進展にも寄与する重要なプロジェクトです。今後の展開に注目です。