Monotypeが贈る新しい書体、『筑紫AN丸ゴOV-U』の魅力
Monotype社は、書体デザインディレクター藤田重信氏による新しい書体『筑紫AN丸ゴOV-U』を発表しました。この書体は、従来の筑紫書体のコンセプトを刷新し、強烈な個性と遊び心を融合させたレトロモダンなスタイルが特徴です。
筑紫書体シリーズの進化
『筑紫AN丸ゴOV-U』は、筑紫書体の最新作であり、これまでの書体のイメージを覆すものとなっています。開発のテーマは「既存の重なりや食い込みのある書体からの脱却」であり、文字の構成パーツの重なりを強く表現することに重点が置かれています。「OV」は「Overlap」の略で、特に超特太(Ultra)ウェイトで表現されています。さらに、筑紫AN丸ゴの「AN」は「アンティーク」の意味が込められています。
特徴的なデザイン
1. 強烈なインパクト
この書体は、太くて詰まったシルエットが印象的で、ロゴや見出しなど「目立たせたい文字」に最適です。独自のデザインにより、視線を瞬時に引きつける力を備えています。
2. 柔らかさと遊び心
丸みを帯びた曲線と内部のうねる模様が、柔らかく、またポップな印象を与えます。これは、親しみや楽しさを強調する際に効果的です。
3. 和風・レトロ感
漢字がデフォルメされた独特な形状は、昭和レトロや日本的デザインの雰囲気を漂わせます。このため、和風デザインやノスタルジックな演出に適しています。
欧文の2つの顔
英語の部分では、単語内で自然に重なるように設計されており、文章全体として詰まった印象を与えつつ、読みやすさも実現されています。英数字にはノーマルと食い込みの2種類があり、使用目的に応じた使い分けが可能です。
藤田重信氏の紹介
藤田重信氏は、1957年に福岡県に生まれ、1975年に株式会社写研に入社。1998年にフォントワークスに移り、数多くの書体を手がけてきました。特に2004年に発表した筑紫書体は高い評価を受け、2017年にはグッドデザイン賞を受賞しました。2024年1月には、自身の書籍が出版される予定です。
お問い合わせについて
今回リリースされた筑紫AN丸ゴOV-Uフォントは、Monotype Fontsや他のフォントサービスを通じて使用可能です。興味のある方は、各サービスのウェブサイトから問い合わせを行うことができます。Monotypeは、数多くのフォントデザインのニーズに応えるプランを提供しており、クリエイティブなデザインを支援しています。
詳しくはMonotypeの公式ウェブサイトをご覧ください。