『Fouling Analysis』の技術
2024-09-27 23:00:42

生物汚損の悩みを解消!『Fouling Analysis』の革新技術

最新の推進性能分析アプリ『Fouling Analysis』



株式会社商船三井(本社:東京都港区)は、船舶の推進性能を向上させるための新しいアプリケーション『Fouling Analysis』を発表しました。このアプリは、海水中に生息する生物による船舶の生物汚損(Fouling)を詳細に追跡・分析し、効率的なメンテナンスを提案することを目的としています。生物汚損は、推進性能を低下させる原因となり、結果として燃料消費が増加すると同時に、温室効果ガス(GHG)排出量の増加にも繋がります。

アプリの基本機能とメリット



『Fouling Analysis』は、船舶のセンサーデータを数分おきに収集し、比較的古い船舶に対しても推進性能の経年劣化をモニタリングします。それにより、船底のクリーニングや塗装工事の必要性を正確に判断できます。さらに、停船状況や船底塗料の情報、植物プランクトンの濃度といったデータも分析の材料に加えることで、劣化の原因を特定することが可能です。

このアプローチにより、船主や運航会社は、必要なメンテナンス作業を適時に行い、無駄な燃料消費を削減することができるのです。特に、環境意識の高まる中、GHG排出量の削減においても貢献が期待されています。

高精度な分析モデルの開発



商船三井は、グループ内のMOLシップマネージメント株式会社と協力し、このアプリケーションの知見を最大限に活かす形で運営しています。現在は、人工知能(AI)技術を駆使したさらに高精度な分析モデルを開発中で、船舶管理の質を今後も改善していく計画です。

データの集積と分析により、ようやく船舶運航における無駄のない効率的な方法が実現するのです。特に、蓄積されたデータを活かした塗料選定や塗装業者の評価が行えるため、メンテナンスにかかるコストパフォーマンスも向上します。

環境への責任と企業の未来



今回のプロジェクトは、商船三井の経営計画「BLUE ACTION 2035」にも深く関連しています。この計画は、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するものであり、将来的には、より持続可能で効率的な運航が実現できることを目指しています。2023年3月には、「商船三井グループ DXビジョン」とその実行計画が策定され、デジタル活用による生産性の改善が進められています。

商船三井は、今後とも環境保護への取り組みを強化し、持続可能な社会の実現に向けた努力を続けていく所存です。『Fouling Analysis』を通じて、船舶業界のマネジメント革新を刺激し、全体の生産性を向上させるこの取り組みが、未来の海運業界をどのように変えていくのか、今後の展開が楽しみです。


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会社情報

会社名
株式会社商船三井
住所
東京都港区虎ノ門2-1-1 商船三井ビル
電話番号

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