葬儀業界の未来を変える、AIとオンライン相談
現代社会において、葬儀業界は急速に変化しています。高齢化が進む中で葬儀件数は増加傾向にあるものの、家族葬や小規模葬が増えたことで、一件あたりの売上は減少しています。そんな状況の中で、東京多摩葬祭業協同組合が新たな取り組みを始めました。それが「AIチャットボット」と「24時間オンライン相談」が融合したプロジェクトです。この施策は、顧客にとってより安心感をもたらす仕組みを提供し、業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速することを目的としています。
プロジェクトの背景と目的
東京多摩葬祭業協同組合は、長年にわたり地域に根ざした葬儀サービスを提供してきた実績があります。しかし、情報過多の現代では、利用者が何を信じれば良いか迷うことも少なくありません。そこで、顧客が安心して相談できる環境を整える必要があると考えました。このプロジェクトは、販売力の強化、顧客満足度の向上、さらには新規顧客の獲得を狙っています。
新たな取り組み内容
このプロジェクトは、4つの柱から成り立っています。
1.
AIチャットボットの導入
新たに導入されたAIチャットボットは、顧客のよくある質問に24時間対応します。「葬儀の費用は?」「相談はどのように行うのか?」といった疑問を即座に解消することで、顧客の不安を軽減します。特に、一般的なチャットボットでは応じきれない質問にも対応し、必ず何らかの回答を提供することが特徴です。
2.
24時間オンライン葬儀相談室の設置
時間や場所に縛られずに相談できる体制を整えました。LINE公式アカウントからのビデオ通話機能を使い、アプリのインストールなしで相談が可能です。特に夜間には、AIチャットボットが一次受付を行い、深夜専用のビデオ相談予約リンクも自動発行することで、夜間の不安を翌日まで持ち越させない配慮をしています。
3.
WEBリスティング広告の活用
「家族葬 立川」や「深夜 葬儀」などの緊急性のあるキーワードを使用して広告を配信し、迅速に顧客をLPへ誘導します。これにより、必要な情報を求めている顧客に直接アプローチ可能です。
4.
情報発信の強化
認知度向上のため、YouTubeチャンネルやLINE公式アカウントで積極的に情報を発信します。毎月2本の動画を公開し、葬儀に関する知識や注意点を解説し、顧客のニーズに応えるコンテンツを提供します。
組合の役割と今後の展望
このプロジェクトは、東京多摩葬祭業協同組合が主導し、関連企業と連携して進めていきます。多摩エリアにおいて、葬祭の安心を体現するための新たな試みとして、このプロジェクトが位置づけられています。今後、組合は地域に密着しつつ、デジタル化を進め、より多くの人々に信頼される存在を目指します。
本プロジェクトに関心を持つ人々に向けて、2025年10月29日と30日に開催される「組合まつり」にも出展予定です。たくさんの人々がこの新しい葬儀サービスの形を体験し、安心感を得る場となるでしょう。これからの葬儀業界の進化は、このようなデジタル技術を活用した取り組みによって大きく変わることが期待されます。