卒業や入学のシーズンが近づく中で、進路情報メディア『スタディサプリ進路』が実施した調査により、高校生と保護者が選ぶ「校長先生になってほしい有名人」のランキングが発表されました。この調査は、同メディアに登録している高校生エディターと公式LINE登録者を対象としており、各人の思い描く理想の校長像が浮き彫りになっています。
まず注目すべきは、両者ともに1位に輝いたのはお笑い界の重鎮、タモリさんです。高校生の間では、2位に綾瀬はるかさん、3位に明石家さんまさんと、学校を明るく盛り上げる存在としてのイメージが強いようです。一方、保護者たちはタモリさんの横に、ジャーナリストの池上彰さんや俳優の阿部寛さんを選んでおり、いずれも経験と知識を兼ね備えた頼れる校長先生像が浮かび上がります。
次に、理想の先生に求めるキャラクターとしては、保護者が選んだのは「公正公平な人」が1位に。続いて「経験豊富な人」、「知識が豊富な人」がランクインしており、保護者の理想像には、ただ厳しく指導するのではなく、生徒に寄り添い理解してくれるような存在が求められていることが伺えます。この調査の結果からは、教育現場においては、過去の厳しい指導スタイルからの転換が進んでいる様子が感じ取れます。
さらに、求める行動についても興味深い結果が得られました。1位には「生徒の良いところを発見してくれる」が挙げられ、2位には「生徒の頑張りを認めてくれる」、3位には「悩みなどを聞いてくれる」という回答が寄せられました。こうした傾向からは、保護者が子どもたちのポジティブな側面を伸ばしてくれる先生を重視していることが鮮明に表れています。
また、編集部からは高校生たちの意見も集められ、「人気がある先生」の特徴を探る質問も行われました。その結果、「生徒の頑張りを認めてくれる」と回答したのは約49%で、半数近くに及びます。ここから、生徒がどれだけ自分自身の存在意義を確認されたり、認めてもらったりしているかが見えてきます。彼らの学びにおいて、教室での知識よりも、感情的な寄り添いが重要視されるようになったということも示唆されています。
「人生に影響を与えた先生はいますか?」という問いには、56.3%が「Yes」と回答。多くの生徒が「進路」に関しての相談を通じて、教育者から得たアドバイスが影響力を持ったと述べており、進路選択の時期には先生の重要性が一層高くなることが分かります。ただし、保護者の回答では「Yes」は23.9%と、少し切ない結果となりました。過去の教育経験がより薄れてしまったという現実が表れているのかもしれません。
『スタディサプリ進路』の編集長、金剛寺千鶴子さんは、この調査結果を受けて、現代の生徒たちが何を求めているのかを考える貴重な機会だと語っています。彼女は、今後の教育現場においては、生徒のポテンシャルを引き出すことを目的とした新しい指導法が求められると強調しています。『スタディサプリ進路』は今後も、高校生とその保護者の意見を基にした多様なコンテンツを提供し、彼らの教育選択を支援する役割を果たしていくことでしょう。ぜひ、興味のある方は公式サイトやLINEに登録して、最新情報をキャッチしてください!