メディデータ、分散型臨床試験の革新を推進するプラットフォームを発表
メディデータが分散型臨床試験の新時代を切り開く
2021年6月15日、ダッソー・システムズに属するメディデータは、業界初となる分散型臨床試験(DCT)のための統合エンド・ツー・エンドプラットフォームを発表しました。このプログラム、Medidata DCT Programは、臨床試験の全工程を分散化することで、患者の参加やデータ収集をリモートで行うことを可能にしています。これにより、従来の臨床試験とは異なり、患者の安全性やデータ品質を高めつつ、治験の進行をスムーズにする新たなアプローチが期待されています。
分散型臨床試験の特徴
このプラットフォームは、以下の機能を備えています。
1. 患者の参加をバーチャル化するテクノロジーとワークフロー
2. 監視業務を簡素化するツール
3. 治験薬の自宅配送など、患者向けの便利なサービス
これにより、研究者や治験依頼者は、どこからでも患者データを収集し、モニタリングを通じてデータの品質を確保することができます。この新たなシステムの導入により、患者、研究者、施設、スポンサー、CROにとって、より良い結果を導くための新しいインサイトを提供することが可能となります。
ライフサイエンス業界への影響
メディデータのPatient Cloud担当プレジデントであるAnthony Costello氏は、「COVID-19の影響で分散型試験への関心が高まり、導入が加速しています」と語っています。
彼は、DCTモデルが臨床試験の効率性、安全性、アクセス性を向上させることが期待されていると強調しています。このプログラムでは、研究プロトコルに基づいた最高レベルのカスタマイズが可能で、単一のプラットフォーム上で機能を自由に選択できるのが特徴です。これにより、治験依頼者は完全な分散型モデルからハイブリッド形式まで、幅広い選択肢を持つことができます。
患者中心のアプローチ
メディデータ DCT Programは、リスクベースのアプローチを推進し、臨床試験モニタリングのスタイルを変える手助けをしています。プログラムに組み込まれた機能は、フィジカル・バーチャルの両面で治験参加者とのコミュニケーションを最適化し、患者自身の安全とデータの質を維持します。患者は、治験薬の自宅配送や自動調整された投与量などの利便性が高まりつつ、より強力なワークフローを享受できるのです。
メディデータの信頼性
メディデータは、過去20年以上にわたり、ライフサイエンス分野の信頼できるパートナーとして評価されています。現在、44,000以上の臨床試験施設と連携し、60万人以上の患者にサービスを提供しています。また、デジタルトライアルにおける重要なポイントとして、ガートナーは「ウェアラブルやモバイルアプリケーションなどのテクノロジーを統合することにより、真の患者中心の分散型臨床試験が実現される」と指摘しています。
COVID-19が変えた臨床試験の現場
COVID-19の影響で、臨床試験のプロセスは急速に変化しました。メディデータは、COVID-19ワクチンの臨床試験においてもそのテクノロジーを活用し、開発を加速させました。こうした新たなソリューションは、治験の製薬企業や研究機関にとって、質の向上とともにスピード感を持つ重要な要素となっています。
結論
メディデータの取り組みは、分散型臨床試験の進化を促進する重要なステップといえるでしょう。患者のことを第一に考えたこのプラットフォームは、今後の医療研究の在り方を大きく変える可能性を秘めています。企業や研究機関は、メディデータの提供する革新的な技術を活用し、より効果的な臨床試験を進めていくことが求められています。
会社情報
- 会社名
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メディデータ・ソリューションズ株式会社
- 住所
- 東京都千代田区丸の内2-7-2JPタワー29階
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