Tobiiが新発表するアイトラッキングスマートグラス「Glasses X」
Tobiiは、人材育成と現場改善をデジタルで強化するための新製品「Tobii Glasses X」を2025年5月16日に販売開始します。この製品は、視線データを利用して作業効率を向上させるクラウド型アイトラッキングソリューションです。
「Glasses X」の特長について
Tobii Glasses Xは、特に製造業やインフラ、運輸、物流、航空など、高リスクかつ高いスキルが求められる環境に最適です。モニタリングの重要性が増す現代において、目視検査や設備点検、安全確認などの業務に役立ち、作業者の見落としを防ぐ効果があります。
この新しいスマートグラスは、複雑な操作を必要とせず、スマートフォンに接続するだけで簡単に計測が開始できます。初めての利用者でも安心して使用できるよう、ユーザーインターフェースも工夫されています。その結果、プロフェッショナルなトレーニングがより身近になることが期待されています。
コストパフォーマンス
Glasses Xは、Tobiiの研究向け製品よりも価格が半分以下に抑えられており、ハードウェアの価格は98万円(税抜)と設定されています。さらに、別途クラウドサービスの契約が必要ですが、コストに見合った価値が提供されると考えられています。
教育効果の向上
大きな特長として、熟練者と非熟練者の視線パターンや作業時間を簡単に比較できる点が挙げられます。これにより、教育効果を高めるための指導や評価が可能となり、作業者の技能向上にも寄与します。
オンラインで作成した視線動画付きの標準作業手順書(SOP)やマニュアルは、他部署との共有も容易であり、情報の一貫性が保たれます。これにより、部門間のコミュニケーションも円滑化され、業務の効率化が進むことでしょう。
また、「Glasses Explore」というTobiiの作業評価ソフトウェアとの併用により、視線のデータ比較が可能です。どういった点で熟練者と非熟練者が異なるのか、視野映像と俯瞰映像との関連性、作業時間の差異などが客観的に評価できるのです。これにより、見えない問題点も可視化され、作業者自身が改良すべきポイントを理解できるようになります。
まとめ
Tobiiのシニアバイスプレジデント、Gunnar Troili氏は次のように語っています。「企業は、現場力を高めるための効果的な育成手法を求めています。Glasses Xは、スマートフォンに接続するだけのシンプルな設計で、あらゆる環境のニーズに応えます。」
今後、TobiiではGlasses Xの機能を継続的に拡充し、企業の人材育成と現場改善をさらに進化させていく方針です。
これにより、明るい未来を築いていくための新たなツールとして期待されているTobii Glasses Xにご注目ください。