パタゴニア主催「リジェネラティブ・オーガニック カンファレンス2024 Fall」開催
アウトドアブランドのパタゴニア・インターナショナル・インク日本支社(以下、パタゴニア)は、2023年4月に続き、再生型農業をテーマにした「リジェネラティブ・オーガニックカンファレンス2024秋」を10月10日(木)に開催します。このカンファレンスでは、特に「土壌の健康」を中心に、農業に関するさまざまな議論を深めることが目的とされています。
「リジェネラティブ農業」とは、土壌に炭素を貯蔵し、気候変動の緩和に寄与する方法として、近年国連の気候サミットや他の国際的な場でも紹介されている概念です。しかし、明確な定義がないため、誤解や乱用が生じることもあります。そこで、パタゴニアは2017年に「リジェネラティブ・オーガニック(RO)認証」を設立し、環境を再生する有機農業の明確な基準を設定しました。現在、この認証は世界34か国に広がり、アジアではインドやインドネシア、タイ、韓国で取得されていますが、日本ではまだその例が少ないです。これを受けて、国内での実践事例の創出を進めています。
カンファレンスの特徴と意義
今回のカンファレンスでは、リジェネラティブ・オーガニック認証の中心テーマである「土壌の健康」に焦点を当て、畑地システムに関する議論を交わします。参加者は、農業の実践者や土地管理者をはじめ、環境問題に興味を持つ一般の方々にも開かれています。参加者は、本カンファレンスを通じて、土壌や農業生産に関する実情や具体的な実践方法について学ぶことができるでしょう。
初回のカンファレンスでは、持続可能な農業の重要性を訴えかけることが成功し、多くの参加者からの関心を集めました。今回も同様に、多様なトピックに対する関心が高まっています。2024年9月には、リジェネラティブ・オーガニック認証を取得したパスタが日本で発売予定で、製品の背景にも注目が集まっています。
開催概要とプログラム
開催日時: 2024年10月10日(木) 13:00〜17:30
参加費: 無料(要申し込み)
参加方法: オンライン視聴(申し込み者には後日アーカイブ配信予定)
申し込み締切: 10月7日(月) 18:00
主催: パタゴニア日本支社
後援: リジェネラティブ・オーガニック・アライアンス
詳細と申し込みリンク:
イベントページ
カンファレンスは3つの部から構成され、リジェネラティブ農業の視点や実践者からの事例紹介、研究の取り組みが予定されています。特に、福島大学や茨城大学などのアカデミックな立場からの見解が示され、実践者の生の声を通じて、より具体的な農業の未来について考える場となることが期待されています。
パタゴニアの取り組み
パタゴニアは、設立以来「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」を企業理念として掲げています。1996年には製品全体でオーガニックコットンへの切り替えを行い、2016年からは責任を持った食の流れを促進するために「パタゴニア プロビジョンズ」を展開。リジェネラティブ・オーガニック認証により、600万ヘクタール以上の農地が認定されており、日本国内においても取り組みを進めています。
リジェネラティブ・オーガニックの理念は、持続可能な農業や環境保護に対する具体的な手段を提供し、その実践を通じて次の世代へと引き継がれていく重要性があります。農業の現場で働く方々やそれに関心を持つ一般の方々が集まることで、新たな知見やアイデアが生まれることを期待しましょう。