鳥羽市の小学校で海の課題を学ぶイベント
2025年2月13日、三重県の鳥羽市相差町に位置する小学校で、海の課題に関する授業と学校給食連携イベントが行われ、子どもたちが地域の海を守るための取り組みについて学びました。この活動は、日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環で、次世代に美しい海を引き継ぐことを目的にしています。
イベントの概要
イベントでは、磯焼けという現象に焦点を当て、特に海藻の減少に関する課題を取り上げました。磯焼けは海藻の森(藻場)が減少し、海の生態系に影響を与える問題です。この活動を通じて、子どもたちは学校給食を通じて「何ができるのか」を考える機会を得ることが目的でした。
食事を通じた学び
この日は、特に「アイゴ」と呼ばれる魚が給食のメニューに取り入れられました。アイゴは磯焼けの原因とされる植物を食べる魚で、それを美味しく食べることを通じて、子どもたちに磯焼けの意味を理解してもらう狙いがあります。参加した20名の子どもたちは、学校栄養教諭が考案した食べやすいメニューとして、アイゴの野菜あんかけやワカメの味噌汁を楽しみました。
地元の食材と郷土愛
鳥羽市では、地元食材を使った「ふるさと給食」の取り組みが行われており、年に二回、地元の新鮮な旬の食材をメニューに取り入れています。今回の「アイゴの野菜あんかけ」は、地元の漁業者の協力を得て新鮮な状態で提供され、皆でその味わいを楽しみました。また、磯焼けに関連する授業も行われ、子どもたちは自然環境についての理解を深めました。
子どもたちの反応
授業中の質問や食事の感想から、地域の子どもたちが持つ海への関心の高さが伺えます。「アイゴはおいしかった」「磯焼けについてもっと知りたい」といった声が多く寄せられ、食事を通して環境問題にアプローチすることの重要性が感じられました。特に、その地域に住む子どもたちが実際に海女のお母さんや親戚を持つことから、海と身近なかかわりを持ち、自然環境の大切さを実感できる良い機会となりました。
今後の取り組み
このイベントは、海にもっと関心を持ち、海を身近に考える良いきっかけとなったようです。子どもたちが自分たちで海のためにできることを考えることで、将来的には彼ら自身が地域の環境を守る立場になることが期待されます。また、今後もイベントを通じて子どもたちに海の大切さを伝え、地域の教育や食育に繋げていく予定です。
結論
このような取り組みは、次世代に渡る海の環境保護のための意識づけにつながると期待されます。鳥羽市のその美しい海を、郷土愛とともに、未来の世代へと引き継いでいくための努力が今後も続いていくことでしょう。