物価高に揺れるキャンパスライフを守る
2025年12月20日(土)と21日(日)の2日間、つくば国際会議場にて「第69回通常総会」が開催される。この総会は全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)が主催し、全国各地から集まる学生や教職員、生協職員が一堂に会する重要な会議である。今回は、物価高が直撃する中で、学生の生活をいかに守るかが主眼に置かれる。食事や生活支援のための「100円朝食」の拡大や、孤独や孤立を防ぐためのコミュニティづくりについての議論が進められる。
昨年の全国総会の様子
昨年の総会では、学生たちが議案提案や討論を主導し、その活躍が光っていた。学生主体の運営による円滑な議論が行われ、学生自らの生活向上に向けた具体的な提言が発表された。これにより、参加者全体が一丸となって意見を交換する貴重な機会となった。
「みんなでつくる大学生協」の理念
2025年度からは「つながる元気、ときめきキャンパス」をテーマに、組合員との対話を重視し、より良い大学生協の構築を目指している。アンケートを通じて大学生の声を拾い上げ、そのニーズに応える活動を進めることで、学生との絆を深めていく方針である。
物価高の影響
しかし、物価高と原料費の昂騰が学生たちに与える影響は深刻である。米の需給逼迫や価格上昇により、多くの大学生協の食堂では、低価格の維持が困難な状況にある。食堂ライスの価格を見直さざるを得ない苦境に直面している中、「100円朝食」の取り組みが広がり、学生の支援の象徴となっている。
中期ビジョン「2030Goals」
2025年度は国際協同組合年に位置付けられ、多くの協同組合が関連する取り組みを重ねている。大学生協でも2030年に設定したビジョン「2030Goals」の実現に向けた活動方針を定め、この総会で議論される予定だ。2030Goalsの達成へ向けて参加者が熱い議論を交わす姿が印象的である。
学生たちの主体的な運営
本総会は、学生が主体となって運営されることが特徴的であり、参加者は数百人を超える規模である。学生たちが議案審議や進行を自ら行う様子は、圧巻であり、取材者がその様子を目にすると、学生たちの情熱と意欲を感じることができるだろう。
全国パワーアップ交流会
さらに、総会の一環として「全国パワーアップ交流会」が開催される。分科会やブースセッションなど、学生間での交流を促進するさまざまな企画が用意されており、大学の枠を超えた楽しいひとときが展開される。参加者はアイデアを出し合ったり、経験を共有することで、より豊かな学生生活をお互いに実現していくことが期待されている。
総会の概要
このように、重要な議論を控えた全国大学生協連の第69回通常総会は、つくば国際会議場にて、以下の日程で行われる予定だ。
- 2025年12月20日(土) 13:00~18:00
- 2025年12月21日(日) 9:00~15:20
この総会では、2025年度の活動報告と2026年度の活動基本方針、さらには具体的な事業計画や予算案が審議される見込みである。参加者全員が学生としての意義を持って、未来を共に創造していく姿勢が感じられるだろう。