鶴見製紙、クラウドカメラ「Safie」で業務効率化を実現
埼玉県川口市に本社を構える鶴見製紙が、より効率的な業務運営を目指してセーフィー社のクラウドカメラ「Safie」を導入しました。これにより、品質管理の向上と生産ラインの連携強化を図っています。
導入の狙いと背景
鶴見製紙は、持続可能な循環型社会の実現を目指し、再生紙トイレットペーパーの製造とその原料となる機密文書の処理サービスを行っています。しかし、これまでの業務運営の中で2つの大きな課題が浮かび上がっていました。
1.
製品不具合の原因究明
トイレットペーパーは生産から流通に至るまでの時間差が大きく、不具合が生じた場合の原因について曖昧な情報しか手に入らないことがありました。過去の工程を振り返っても正確なトレースができず、急な対策が求められます。
2.
生産工程間の情報の乏しさ
同社の工場は3フロア構成で、異なるフロアの作業進捗が不明なため、作業に滞りが生じた際には手間がかかる確認が必要でした。このような課題を解消するために、Safieが選ばれました。
Safie導入のプロセス
鶴見製紙では、当初9台の固定カメラを工場内に設置しました。その結果、ライブ映像の監視が可能になり、不具合の追跡が大いに助けられました。特定の障害が起きた際には品質管理部がこの映像を参照し、正確な原因を把握することができるようになりました。
さらに、生産工程間のコミュニケーションも改善され、工場内に設置したデジタルサイネージを通して、別フロアでの進捗状況を常に確認できる形を整えています。
現在の活用状況
現在、55台のカメラが運用され、各ラインの状況や問題点が常に把握できる環境が整い、その結果、不具合のトレース精度も劇的に向上しました。特に、セーフィーによる映像活用は、機械によるエラーの場合、製造元との迅速なコミュニケーションを実現し、人的エラーが発生したときにおいても、オペレーションの確認が容易になるという利点があります。
今後の展望
今後、鶴見製紙は、一層の品質向上を目指し、現場のスタッフ自身が原因究明や改善策を考えるオペレーションの導入も検討しています。これにより、すべてのスタッフが品質向上に積極的に参画できるようにし、より優れた製品の提供を目指す方針です。また、再生紙製造以外の分野でもカメラの活用が期待されています。
最後に
鶴見製紙の品質管理部の中村俊介氏は、Safieの導入による不具合の原因特定の迅速化と品質管理の向上について高く評価しています。今後もこのような技術の進展が、製造業の現場において重要な役割を果たすと見込まれています。セーフィー社の取り組みが、さまざまな業界のDXを進化させる中で、鶴見製紙も新しい未来に向けた挑戦を続けています。