夏休みに新たな夢を育む「世界へのパスポート」
2025年7月19日、東京都港区で開催された、「世界へのパスポート」と名付けられた文化交流イベントが、多くの注目を集めました。このイベントは、パナリット株式会社とBeatrust株式会社の共催、日鉄興和不動産株式会社の後援によるもので、シングルペアレント家庭の小学生を対象に行われました。目的は、食と文化を通じて世界とのつながりを感じてもらうことです。
イベント開催の背景
シングルペアレント家庭の子どもたちの多くは、夏休みを楽しみの期間ではなく、厳しい現実に直面しているといいます。NPO法人シングルマザーズ・フォーラムの薄井シンシア氏によれば、日本では10人に1人の子どもが「夏休みなんてなければいいのに」と感じており、約半数が「夏休みの思い出がない」と語っています。このような現状を少しでも改善し、楽しい思い出を作る機会を提供することを願い、このイベントが企画されました。
当日の様子
参加者には特製の「パスポート」が配布され、アメリカ、ベルギー、韓国、ベトナム、パキスタン、インド、カナダの7カ国をテーマにしたブースが設置されました。それぞれのブースでは、文化紹介や現地スナックの試食、クイズが行われ、子どもたちは異文化を体験しながら楽しい時間を過ごしました。入国スタンプを集める楽しみもあり、まるで本物の世界旅行をしているかのようでした。また、特別な「ウェルカムランチ」では、スタッフと参加者が一緒にテーブルを囲み、ピザを楽しみながら会話を交わす和やかなひとときが流れました。
参加者の声
参加者の保護者からは、子どもたちが新たな夢を抱く瞬間を目撃したという感想が多く寄せられました。「ベルギーとカナダに行ってみたい!」と目を輝かせる娘の姿を見て参加して良かったと感じたという声や、帰宅後に親子で世界地図を広げて探したり、原産国を気にするようになるなど、会話が増えたことを嬉しく思う意見がありました。また、「海外旅行は難しいが、子どもにとって貴重な体験になりました」と感謝の気持ちを寄せる声も聞かれました。
主催企業の想い
主催するパナリット株式会社とBeatrust株式会社の共同創業者は、イベントについてそれぞれ感想を述べました。パナリット株式会社の小川高子代表取締役は、規模にとらわれずどんな形でも社会貢献はできると信じており、複数のバックグラウンドを持つチームだからこそできる特別な体験を提供できたことに感謝の意を表しました。一方、Beatrustの久米雅人氏は、異なるバックグラウンドを持つメンバーが協力し合い、子どもたちに”世界の面白さ”を伝えることができたことを誇りに思うと述べました。
未来に向けた願い
「夏休みなんてなければいいのに」という声がいつか「夏休みが待ち遠しい!」に変わることを願って、子どもたちの視野を広げ、将来への第一歩となることを期待する本イベント。小さなパスポートが子どもたちに新たな夢を与え、明るい未来を切り開くきっかけとなることを心から願っています。
【会社概要】