イードアと新潟大学、起業家育成に向けた共同研究を開始
株式会社イードアが新潟大学の経済科学部と共同研究契約を結び、起業家や経営者の生き様を探求する新たなプロジェクトが始まりました。この取り組みは、イードアが運営するメディア『Focus On(フォーカスオン)』を基盤に、過去に取材した約70人の起業家や経営者のデータを使って、彼らの意思決定や行動選択の過程を深く分析することを目指しています。
研究の目的と手法
新潟大学の伊藤龍史准教授の研究室では、イードアから提供されるデータを用いて、質的な比較分析を行い、研究結果を論文や学会発表、さらには教育ツールや教材の開発に活かしていく計画です。今年度の研究では、個々の起業家に焦点を当てますが、来年度以降には成長する組織やチームの関係性に関する研究へも展開していく予定です。
この共同研究活動は、起業家精神やイノベーションを地域社会にも波及させるために、様々な側面からのアプローチを検討しています。
アントレプレナーシップ教育の重要性
イードアはアントレプレナーシップを単なるビジネス活動として捉えるのではなく、社会と自分自身の生き方を真摯に向き合う姿勢と考えています。そのため、子供たちの教育現場にもこの概念を取り入れ、学習指導要領が変更された2022年度からは高等学校で始まる「総合的な探究の時間」での活用を目指しています。子供たちが未来を考えるきっかけを提供するために、具体的なプログラムや活動を展開していく予定です。
具体的な活動計画
本共同研究から生まれる活動には以下のものが含まれます:
- - 起業家育成講座の提供:地域別に、起業家やイノベーターが生まれるためには何が必要かを探る講座を伊藤研究室内ベンチャリング・ラボにて実施予定です。
- - 研修サービスの提供:企業内で挑戦者を生み出すために必要な知識やモデルを基にした研修プログラムを提供します。
- - 事業承継プログラムの開発:後継者たちをイノベーターへ育てるためのプログラムも準備中です。
- - 子供向けの思考整理法提供:自身の「やりたいこと」を見つけるための体験や考え方を提供するプログラムを考えています。
Focus On(フォーカスオン)の背景
『Focus On』は人間社会や組織の背後にある価値観や思想を発掘し発信することを目的としています。量的な指標に依存するのではなく、良いものが正しく社会に伝えられることを目指しています。
このような理念のもと、イードアは2010年に設立以来1700社以上の企業に対してコンサルティングサービスを提供し、新潟県内にも新たな拠点を構えています。
新潟大学の伊藤研究室について
伊藤龍史研究室は地域内外の企業と連携しながら、学生の起業家精神やマーケティングスキルの育成に注力しています。“ベンチャリング・ラボ”を設立し、県内の起業志向の学生への育成活動も行っています。また、国際学会での受賞歴もあり、その研究活動は国内外で評価されています。
まとめ
イードアと新潟大学の共同研究は、起業家育成を鍵にした地域社会の発展に大きく寄与することが期待されています。この取り組みがもたらす成果が、子供たちや地域の未来をどう変えていくのか、今後の活動に注目です。