ビー・インフォマティカ、プレシリーズAラウンドで資金調達
ビー・インフォマティカ株式会社は、2025年3月にマレーシア政府からデジタル貸金業ライセンスを取得し、4月からは完全なデジタル運用を開始しました。この度、プレシリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資およびデットファイナンスを通じて、総額2.14億円の資金を調達しました。実際の資金調達の内訳は、エクイティが1.9億円、デットが2,400万円です。これにより、同社の累計資金調達額は3.6億円となりました。
事業の成長と資金使途
ビー・インフォマティカが過去11ヶ月間で達成してきた融資件数や残高は段階的に目標をクリアし続けています。今回の資金調達は以下の目的に充てられる予定です:
- - マレーシア市場における与信枠の拡大(貸付原資の強化やマーケティングの多角化)
- - AI技術を利用した与信モデルの高度化と自動化
- - ユーザー体験の向上を図るためのUI/UXの改善
- - インドネシアなど新たな市場への調査と戦略の策定
- - イスラム金融や組込型金融などの新スキームの導入
ビー・インフォマティカのビジョン
東南アジアでは中小企業の約7割が銀行融資にアクセスできず、多くは自己資金や非正規の高利貸しを頼りにしています。この会社は、経営者の人柄やネットワーク、返済態度といった定性情報を活用した独自の信用スコアリングモデルを構築し、アーリーステージでも融資判断ができる仕組みを提供しています。
入手した資金は、スモールビジネスがファイナンスにアクセスできる世界の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。
直近の成長実績
2024年8月以来、ビー・インフォマティカは急成長を遂げ、2025年6月の売上が前年同月比58.4倍の成長を記録しました。さらに、2025年4月以降は単月黒字を達成し続け、通期黒字を目指して努力しています。
投資家の声
この資金調達に関して、デライト・ベンチャーズのマネージングパートナーである渡辺氏は「新興国の経済成長を支える中小企業への金融サービスには、特に関心があります。このビジネスは多くの人々に喜ばれ、利益をもたらすと信じています」とコメントしています。
一方、千島土地株式会社の豊永氏は「稲田さんのビジョンに共感し出資を決めました。長期的な成長が期待できる会社です」と述べています。
終わりに
ビー・インフォマティカの代表取締役、稲田氏は「多くの優れたパートナーと共に、スモールビジネスがファイナンスにアクセスできる社会を実現するために挑戦を続けます」と、今後の成長に期待感を寄せています。
引き続き、同社の動向に注目していきたいと思います。