自動で完了！新発想のロボット歯ブラシ「g.eN」がクラウドファンディング開始

自動で歯磨きができる新しい時代の到来

現代社会では忙しい日々を送る中で、口腔ケアを怠る人も少なくありません。そのようなニーズに応えるべく、早稲田大学発のスタートアップ企業、株式会社Genicsが革命的なロボット歯ブラシ「g.eN」を発表しました。この製品は、口にくわえるだけで自動的に歯磨きが完了する機能を提供しています。

クラウドファンディングプロジェクトの開始

2025年12月2日から、Genicsはクラウドファンディングプラットフォーム「Kibidango」にてプロジェクトを開始し、量産化へ向けた資金を募ります。多くの人に手軽に口腔ケアを提供するために、このプロジェクトは非常に重要なステップです。

g.eNの特徴

完全自動でのブラッシング

「g.eN」は、小型電動モーターで駆動する複数のブラシを使用して、歯を磨く理想的な角度を保ちながら自動で運動します。このため、利用者は手を動かすことなく、頬側と舌側のブラシが同時に歯に当たるため、従来の手磨き方法と同等以上の清掃効果を実現します。

科学的に実証された清掃効果

2022年に発表された日本ヘルスケア歯科学会の研究論文によると、g.eNを用いた場合の平均歯垢残存率は22.4%と算出されており、「口腔衛生状態として良好」とされる基準を満たすことが明らかとなりました。

特許取得の独自技術

Genicsは、特許を取得した独自技術を用いて、マウスピースとは異なり、ブラシが移動や回転しながら歯垢を効果的に除去します。この仕組みは二つの特許（特許6511579、特許7303124）に基づいています。

多様なニーズに応じた使い方

g.eNの利用者は、忙しいビジネスパーソンはもちろん、歯磨きが困難な子どもや高齢者、身体的な制約を持つ方々まで幅広く、日々の口腔ケアを容易にサポートします。さらに、成長期のユーザー向けのオプションパーツも用意されています。

モデルの進化と機能

今回のクラウドファンディングで提供される新モデルは、初期モデルからさまざまな改良が施されています。ここではその具体的な進化について紹介します。

小型化と軽量化

新たなモデルは、一般的な洗面台に収まるサイズ感となり、日常生活に自然に溶け込むデザインが実現されています。

価格設定の最適化

量産体制の確立により、一般に流通する電動歯ブラシの上位モデルと同程度の価格帯を実現。これにより、さらに多くの人に利用してもらいやすい製品となりました。

販売網の拡大

今後は、従来の医療機関や直販のみならず、2026年からは一般の量販店での販売も予定されており、より広範囲な顧客層にリーチする見込みです。

開発の背景

このプロジェクトの始まりは、2015年にさかのぼります。代表の栄田源氏が自身の歯磨きに関する悩みから着想し、大学院生時代に研究をスタートしました。その後、JSTの新産業創出プログラムに採択され、実際の研究開発に至りました。

2018年には、株式会社Genicsが設立され、2019年には世界最大の家電見本市「CES」で初披露され、多くの注目を集めました。当時から医療機関との連携も重視し、2023年には累計200台以上の初期モデルが使用されています。