新時代の営業手法:LinkedIn活用による大手企業への接点構築
ビジネスの成長を図る中で、特にBtoBのエンタープライズ開拓において、営業効率を高めることが求められています。最近、株式会社Emooove(本社:東京都品川区)が運営する「シン・セールス総合研究所」が、LinkedInを活用したアウトバウンド営業の新しい手法に関する分析レポートを発表しました。このレポートでは、ターゲットリストの精度とメッセージ設計がアポイント獲得に与える影響について深く掘り下げています。
調査背景と重要性
BtoB営業においてリスト作成は極めて重要で、それが成果に直結することが多いとされています。しかし、実態としては多くの企業が売上規模や業界などの属性に基づいて画一的なリストを作成しています。この方式では、相手の抱える具体的な課題を理解することが難しく、結果としてコンバージョン率が低下しがちです。特に新興のベンチャー企業にとっては、大手企業への直接的なアプローチは難航しがちで、受付でのブロックが多いのが現状です。そこで、ターゲットリストの精度を高め、魅力的なメッセージを設計することが必要とされます。
検証結果の詳細
シン・セールス総合研究所の分析では、2022年設立のベンチャー企業が提供する経営コンサルティングサービスが対象となりました。特に注目すべきは、外資系戦略コンサルタントによるAIを活用したサービスで、他社と比較してフィーを40%削減できるという点です。アプローチ対象としたのは、日本の大手製造業やSIerのDX実施・業務改革を進める責任者たちであり、LinkedInのSales Navigatorを利用して接触しました。
リスト作成では、業種だけでなく、コスト削減やDX推進のプレッシャーを受けている企業を特定し、そのシグナルに基づいて選定しました。結果、78件へのアプローチから4件のアポイントを獲得し、獲得率は5.1%となりました。これは、一般的な電話アプローチによるアポイント獲得率が1%未満であることを考えると、非常に有意な数字です。
4件のアポイント内容
獲得した4件のアポイントはすべて、組織改革を担う責任者クラスだった点も注目に値します。具体的には、大手自動車メーカーや金融機関、食品メーカー、総合商社などのDX推進部門やR&D部門に属する上級管理職です。これには、課題軸に基づくリストの選定と、権威性と実利を兼ね備えたメッセージが有効に働いたと考えられます。
営業実務への応用
この検証結果を踏まえて、エンタープライズ開拓の際には次の三つのアプローチを提言します。1.
課題の明確化 - リスト作成の際には、対象企業の抱える具体的な課題を言語化し、自社商材がどのようにそれを解決できるかを明確にすること。2.
情報の裏付け - 公開情報を利用し、課題の所在を裏付けることで、アプローチ対象の精度を高める。3.
多様なメッセージ設計 - 権威性や実利をチューニングし、異なるメッセージパターンを用意して効果を検証することが重要です。
このように、LinkedInを活用した新たな営業手法は、従来の手法に比べて大きな効果を発揮する可能性を秘めています。詳細なデータと分析については、シン・セールス総合研究所にて公開されていますので、ぜひ参照してみてください。