高校生が手掛けたXRコンテンツ「深海魚仕分け人」とは
2025年11月22日、南さつま市で高校生が開発したXR(拡張現実)の体験型ゲーム「XR深海魚仕分け人」がいおワールドかごしま水族館で一般公開されます。本プロジェクトは希望が丘学園鳳凰高等学校と南さつま市、そしてmonoDuki合同会社が連携して実施されています。
このイベントでは、未利用魚である深海魚に焦点を当て、「見る・触れる・遊ぶ」を通じた学習体験が提供されます。参加者は、リアルな展示とXRコンテンツを融合させた新しい形の深海魚の魅力を楽しむことができます。
イベントの背景
南さつま深海魚プロジェクトへの取り組み
鳳凰高校は、南さつま市や地域の漁港、研究機関と協力し、深海魚プロジェクトを進めています。このプロジェクトは、未利用魚の魅力を発信するために、レシピ開発や教育プログラムを展開し、「深海魚をもっと身近にしよう」という目的で活動してきました。
しかし、深海魚の生態や魅力を伝えるには、リアルな展示だけでは不十分です。そこで、よりインタラクティブで没入感のある体験を提供するために生まれたのが「XR深海魚仕分け人」です。このXRゲームは、高校生たちが実際に深海魚の魅力を示すために開発した作品です。
XR深海魚仕分け人の詳細
ゲームの目的と体験
プレイヤーは南さつま市の漁師として、水揚げされた深海魚を特徴に基づいて仕分けるXRゲームに挑戦します。VRヘッドセット(Meta Quest 3)を装着し、360度の仮想漁港で深海魚の形や特徴、名前を基に仕分けを行います。制限時間内でのスピーディな仕分けが求められる、ワクワクする体験が展開されます。
ゲームは一般来場者向けに、1回1~2分の短時間体験として設計されており、参加者は整理券制でこの面白いXR体験を楽しむことができます。
学びのポイント
高校生たちは深海魚プロジェクトを通じての学びを活かしてゲームを制作しています。内容は難易度やプレイ時間も意識されており、幅広い年齢層の来場者が楽しめるように工夫されています。「ゲームを楽しみつつ、深海魚の魅力を感じることができる」よう、何度もプロトタイプを改良してきました。
体験コンテンツの構成
本イベントでは、以下のような多様な体験コンテンツも提供されます:
1.
XR深海魚仕分け人:メインのXRコンテンツ。
2.
XRタッチプール:鹿児島大学大学院とmonoDukiによる生き物の動きをXRで体験できるプール。
3.
タツノオトシゴXR:地域クリエイターによる、親しみやすいXRコンテンツ。
4.
リアル深海魚展示:実物の標本やその生態について理解できる展示。
5.
パネル展示:深海魚プロジェクトの歴史や生徒の活動を紹介するA1パネル。
イベントの基本情報
- - イベント名:デジタルとリアルで体感!XRで遊んで学ぼう南さつまの深海魚
- - 開催日時:2025年11月22日(土)11:00〜15:30
- - 会場:いおワールドかごしま水族館 1階 レクチャールーム
- - 体験料金:無料(入館料別途必要)
参加には整理券が必要で、各回15名、合計7回の体験が用意されています。注意点として、XR体験は7歳以上が対象です。
コメント
monoDuki合同会社の代表である村上さんは、「高校生たちが疑問を持ち、地域の方々と対話しながら深海魚の魅力をどう伝えるかを考えてきた。その結果、XRゲームが生まれた」と述べ、今回のイベントが地域と高校生の学びを結ぶ重要な機会であることを強調しています。
今後、こうした地域の学びが他の地域にも広がることを期待しています。