生成AIで顧客の困りごとを“ズバリ言い当てる”コールセンター向けチャットボットが登場!
カスタマーサポートDXを推進するカラクリ株式会社は、2024年7月に、顧客の困りごとを特定する生成AI機能を搭載した高精度AIチャットボット「KARAKURI chatbot」の提供を開始しました。
従来、生成AIを顧客対応に活用する際には、生成AIに「回答」させることに重点が置かれてきました。しかし、生成AIは「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれる、事実と異なる情報を生成してしまう課題を抱えており、実用化が難しい状況でした。
そこでカラクリは、生成AIの活用領域を「質問を紐解くこと」に絞ることで、この課題を克服しました。生成AIが顧客の質問を理解し、適切な回答チャネルへ誘導することで、運用負荷をかけずに自動でチャットボットをメンテナンスする仕組みを実現しました。
特許を取得したこの新機能により、従来のチャットボットでは必要だった「導入時の構築作業」が不要になるケースも見込まれています。
さらに、カラクリが2024年6月20日に発表した、AIエージェントとして使える国産モデル「KARAKURI LM 8x7B Instruct v0.1」との連携も予定しており、顧客の選択肢の幅を広げていきます。
顧客対応の自動化への期待と課題
2022年にChatGPTがリリースされ、生成AIに対する関心が高まる中、コールセンター業界では、メンテナンスフリーのチャットボットへの期待が高まっています。
しかし、同時に「ハルシネーション」のリスクに対する懸念も大きいです。多くの企業が対策を講じていますが、依然として導入をためらう企業も多いのが現状です。
「KARAKURI chatbot」の新機能が解決策に!
「KARAKURI chatbot」の新機能は、生成AIが顧客の問い合わせ内容を分析し、質問を特定することで、適切な回答チャネルへ誘導します。
例えば、顧客が「商品が届かない」と問い合わせた場合、生成AIは「注文番号は?」「配送先住所は?」といった質問を自動生成し、顧客に確認します。
顧客が質問に答えると、生成AIは顧客の状況を理解し、適切なオペレーターやFAQページ、チャットボットなどを案内します。
さらに、顧客の問い合わせ内容はFAQデータとして自動生成され、チャットボットの学習データとして活用されるため、メンテナンスフリーの運用が実現します。
カスタマーサポートDXを加速させる「KARAKURI chatbot」
「KARAKURI chatbot」は、大規模コールセンター向けに特化した高精度チャットボットです。
FAQツールとの一元管理や、複数のチャットボットを1つの管理画面で運用できるなど、大手企業が抱える課題解決に適した機能を備えています。
カラクリは、今後も独自のLLMを活用することで、カスタマーサポート業務の自動化を支援し、顧客サポートDXを加速させていきます。
カラクリ株式会社について
カラクリ株式会社は、「カスタマーサポートをエンパワーメントする」をブランドパーパスに掲げ、大規模言語モデル(LLM)のカスタマーサポートへの実用化を目指した事業を展開しています。
2018年よりtransformerを用いた言語モデルBERTを、2022年からはGPTを含めた大規模言語モデルの研究を実施しています。
主力ビジネスである高精度AIチャットボット「KARAKURI chatbot」は、高島屋、SBI証券、セブン-イレブン・ジャパン、SmartHRなど、各業界のトップランナーに選ばれ続けています。