新たな才能を発見するフォトコンテスト「ZOOMS JAPAN 2025」
一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)が主催する「ZOOMS JAPAN 2025」フォトコンテストが、今年も注目を集めています。このコンテストは、プロの写真家として国際的な舞台で活躍を志す方々に向けたもので、応募受付は昨年11月末に終了しました。
今回の応募総数は331作品に上り、その中からフランス写真界の専門家によって厳選された8作品がショートリストに選ばれました。ショートリストは以下の通りです。
1. 佐藤幸浩 - 「アノニマススケープ」
2. 柴田祐希 - 「-family- gajog 가족 / kazoku 家族」
3. 竹腰隼人 - 「寂として」
4. 藤井ヨシカツ - 「ヒロシマ・グラフ – 永遠の流れ」
5. 松本成弘 - 「自分に話す」
6. 宮田草介 - 「川」
7. 村岡亮輔 - 「COLONY」
8. 村上賀子 - 「Known Unknown」
この8作品には、「アイデンティティ」という共通のテーマが見られ、それぞれの視点から自己の存在を問い直しています。例えば、柴田祐希は自らのルーツを探求し、佐藤幸浩はアイデンティティの喪失という問題に迫ります。
宮田草介の「川」では、すべての人が同じ源から生まれてきたことを示し、白い風景の中を流れる水のように表現されています。一方、藤井ヨシカツは広島の歴史を伝え、戦争が及ぼす影響を新たな視点で捉えています。
松本成弘の幻想的なセルフポートレートは、デジタル技術を駆使することで彼の子ども時代の記憶を時を超えた景色として再現します。このように、各作品は現代社会における自己の位置づけや役割を探求する個人の旅を表しており、同時に不安や疑念、恐れを色濃く表現しています。
グランプリは2025年2月21日に発表予定ですが、受賞作品はCP+2025シーピープラスの会場で展示されるほか、10月にパリで開催される「Salon de la Photo」の会場でも展示されます。
その為、グランプリ受賞者はパリに招待され、現地の写真界関係者との交流が計画されています。「ZOOMS JAPAN」は日本の写真家が国際的に活躍するための重要なステップであり、多くの新しい才能を発掘する場となっています。
今後、このフォトコンテストがどのような影響を与えるのか大いに注目されることでしょう。詳細な情報は公式ウェブサイトにて確認できます。
ZOOMS JAPAN 2025公式サイト