広告業界における未来の環境への配慮
最近、株式会社博報堂DYホールディングスは、広告・マーケティング業界におけるカーボンフットプリント削減のための大きな一歩を踏み出しました。日本広告業協会(JAAA)、日本アド・コンテンツ制作協会(JAC)、日本イベント産業振興協会(JACE)との共同で、広告制作やイベントからのカーボン排出量を計測し、可視化するための「カーボンカリキュレーター」の開発を開始したのです。
背景と目的
昨今、企業の温室効果ガス削減は不可欠なテーマとなっており、広告業界においてもその要求が高まっています。広告制作やイベント運営の過程で発生するカーボン排出を適切に測定し管理する仕組みが求められているため、この取り組みは業界の垣根を越えた連携が必要とされています。
今回のカーボンカリキュレーターの開発は、広告会社や制作会社、イベント会社などが利用可能な共通の基準を設けることが目的です。これにより、取り組みの透明性が高まり、業界全体の持続可能な発展に寄与することを目指しています。
カーボンカリキュレーターの設計
現在進行中のこのカリキュレーターは、国際的な算定基準や過去の実務に基づいて設計されています。これにより、業界内で便利に活用できるようなシステムが整えられていく計画です。今後、開発を進めながらその精密化と実証を重ね、最終的には全業界での実運用を実現することが目指されています。また、ガイドラインも逐次策定され、関係者が参照可能な共通の指針が整えられる予定です。
持続可能な広告業界を目指して
博報堂DYホールディングスは、この取り組みを通じて、広告・制作・イベント・マーケティング分野における連携を強化し、社会に対する責任あるコミュニケーションの実現を追求しています。
特に2024年には、新たな中期経営計画とともに、2030年に向けた重要課題が設定される予定です。この方針のもと、グループ各社の特性や強みを生かし、自立的かつ連携のもとで多様な取り組みを進めていきます。
参加企業と団体
カーボンカリキュレーターの開発には、下記の32社の広告業界の企業が参加しています。これにより、業界全体での脱炭素化をより強い意志を持って推進しています。参加企業は以下の通りです:
- - JAAA(一般社団法人 日本広告業協会)
- - JAC(一般社団法人 日本アド・コンテンツ制作協会)
- - JACE(一般社団法人 日本イベント産業振興協会)
各団体に所属する企業が一丸となり、広告業界におけるサステナビリティの確保を目指しています。
今後も持続可能な社会の実現に向けた横断的な取り組みが進むことが期待されています。