洗足学園小学校での新たな学習支援サービス「まなりぴ」
神奈川県川崎市の洗足学園小学校において、未来を見据えた教育サービス「まなりぴ」の実証実験が始まります。このプロジェクトは、青山学院大学の北澤教授と株式会社エスシーシー(SCC)との共同研究に基づいており、生成AIを用いた授業復習支援サービスです。今回の取り組みは、児童の自己説明力を育てることを目指しており、学習内容を他者に「自分の言葉で説明する」ことの重要性を強調しています。
「まなりぴ」とは?
「まなりぴ」は、学習端末上に配置されたAIパートナーとの対話を通じて、生徒が理解した内容を自分の言葉で整理することを促進する革新的なサービスです。このAIは児童・生徒一人ひとりの理解度に即した質問を投げかけることで、ただ受動的に知識をインプットするのではなく、主体的な思考を引き出し、記憶の定着を図ることを目指しています。
このサービスがどのように効果を判定されるかというと、洗足学園小学校の5年生の児童が実際に使用し、以下の点について検証が行われます。
1. 学習内容の理解度向上に対する影響
2. 学習意欲やセルフマネジメント力の育成
3. 教員による新しい教育手法への評価
実証実験に寄せる期待の声
洗足学園小学校の教頭、赤尾先生は、「子ども達がその日の学んだことを他者に説明することが、学びの定着へと繋がる」と語ります。しかし、その実践が日常生活の中で常に行われることは難しいのが現状です。「まなりぴ」はその代替手段として期待されており、日々の学びを支える存在となる可能性を秘めています。また、「生成AI」と聞くと、子ども達の思考力が失われるという懸念が既存する中、赤尾先生は「思考を促すデザインがなされているため、むしろ思考力を促進できる」との見解を示しました。
青山学院大学の北澤教授も、今回の実験へ強い期待感を抱いており、SCCのプロジェクトリーダー大堀正勝氏は、「本サービスが教育の現場でどのように活用されるかは、教育の未来にとって非常に重要である」とコメントしています。
無料トライアル校の募集
SCCでは、今後の正式リリースに向けて、AIを活用した教育DXに関心を持つ学校に向けて、期間限定で「無料トライアル校」を募集中です。使用期間は2025年10月23日から12月19日までとなっています。これは新しい学びの可能性を広げる絶好の機会です。
興味がある教育機関の担当者は、SCCの公式サイトを訪れて応募できます。
GIGAスクール構想と今後の展望
現在、全国の学校ではGIGAスクール構想が進行中で、すべての生徒に対して学習端末が1台ずつ配布され、教育環境はデジタル化しています。しかし、このデジタルツールを如何にして児童たちの深い学びへと繋げるかが新たな課題となっています。この新プロジェクト「まなりぴ」はその解決策の一つとして、今後の教育現場に多大な影響を与えることが期待されます。SCCはこれからも教育現場と連携し、テクノロジーを駆使して新しい学びのスタイルを模索していきます。
おわり
この実証実験は、未来を担う子どもたちの学びを支える一歩です。実験結果がどのように教育現場にフィードバックされるのか、今後の展開が非常に楽しみです。教育界の皆さんは、この新たな潮流に注目し、共に新たな教育の可能性を探る仲間になりましょう。