Z世代の漢字離れが明らかに！嘉悦大学が行った難漢大学調査の結果

Z世代の漢字離れが浮き彫りに

近年、若い世代における漢字の読み書き能力が低下しているという指摘が多く寄せられています。このたび、嘉悦大学が実施した「漢字の読みが難しい大学（通称：難漢大学）調査」により、その実態が明らかになりました。

この調査は、全国の高校生や大学生を含む29歳以下のZ世代1,000人を対象に行われたもので、漢字がどれほど読まれづらいかを測るために「大学の漢字名称」に焦点を当てています。

調査の背景と目的

調査の実施背景には、特に若い世代において国語力、特に漢字の読み書き能力の低下が懸念されていることがあります。自動変換機能やAIの普及が進む中、若者の「文字離れ」が進行しているのも一因とされています。そこで、嘉悦大学は漢字力の実態を把握することを目的とし、調査を行ったのです。

難漢大学ベスト10

調査の結果、最も読みが難しい大学名として選ばれたのは、以下の3校です。

1. 尚絅（しょうけい）
2. 椙山（すぎやま）
3. 嘉悦（かえつ）

続いて、4位の麗澤（れいたく）や5位の畿央（きおう）などが挙げられています。また、Z世代が正確に読めなかった例として、「八洲」（やしま）や「桐朋」（とうほう）、「基督」（きりすと）があり、正答率はそれぞれ5.2%、13.1%、16.3%という低い結果でした。

このことから、Z世代の漢字力が顕著に低下していることが浮き彫りとなりました。一般的に知られている大学名であっても、正しく読めない学生が多く存在することは、国語力における重大な問題を示しています。

調査の手順と進行

調査は2段階の手続きで行われました。最初に予備調査を実施し、全国の大学から難読性が高いと感じる125校を選出。その中から、2人以上が難しいと評価した大学96校を対象に、Z世代の210人がそれぞれの大学名の読みを仮名として振ってもらいました。次に本調査として、選定した大学名に対して1,000人のZ世代男女が漢字の読みを評価し、総合ランキングが作成されました。

嘉悦大学の取り組み

嘉悦大学は、トレンドとしての文字離れに対抗するため、基礎教育を重視しています。この調査結果をもとに、国語力の向上に向けた取り組みを強化するとしています。入学前教育や基礎ゼミナールを通じて、学生が大学生活をスムーズにスタートできるようにサポートしているのです。大学の持続可能な成長には、教育段階での漢字力の養成が不可欠だと考えられています。