BSA、都内ソフト開発会社と1億9700万円和解 組織内違法コピー問題で過去4番目の高額和解
BSA、都内ソフト開発会社と過去4番目に高額な和解成立
ビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)は、東京都にあるソフトウェア開発会社A社との間で、1億9716万5214円の和解が成立したと発表しました。これは、BSAへの通報がきっかけとなった和解としては過去4番目に高額な事例となります。
この和解は、A社における組織内違法コピー問題が発覚したことに端を発します。BSAの情報提供窓口への通報をきっかけに調査が行われ、Adobe Acrobat、AutoCAD、Microsoft Office、Symantec AntiVirusなど、1152本もの違法コピーソフトウェアが発見されました。これを受け、アドビ システムズ インコーポレーテッド、オートデスク インク、シマンテック コーポレーション、マイクロソフト コーポレーションといったBSAメンバー企業4社とA社との間で協議が行われ、今回の和解に至ったのです。
BSA日本担当事務局長の松尾早苗氏は、今回の和解について、「今年5月に成立した3億円規模の和解に続く、高額な和解事例であることに驚いています。日本の違法コピー率は世界で2番目に低い水準ではありますが、組織内違法コピー問題は依然として深刻な課題です。BSAは、不正防止を呼びかけ、問題解決に向けて尽力していきます」とコメントしています。
組織内違法コピー問題の深刻さとBSAの取り組み
組織内違法コピーとは、企業や学校、病院など、複数のコンピュータでソフトウェアを使用する組織において発生する違法コピーです。例えば、1台のコンピュータでのみ使用が許諾されているソフトウェアを複数のコンピュータにインストールする行為などが該当します。
BSAは、組織内違法コピー問題の解決に向けて、積極的に取り組んでいます。具体的には、組織内違法コピーの実態や通報者の体験談などを掲載した情報サイト「違法告発.com」の運営や、企業のソフトウェア資産管理(SAM)支援を目的とした「C-SAMポータル」の運営、SAMに関するセミナーの開催などを行っています。これらの活動を通じて、メンバー企業の権利行使支援だけでなく、正規ユーザーの保護や、違法コピー利用を強いられている方々の環境改善にも貢献しています。
BSA(ビジネス ソフトウェア アライアンス)について
BSAは、世界80カ所以上の国や地域で活動する非営利団体です。ビジネスソフトウェア業界の成長と、安全で信頼できるデジタル社会の実現を目指し、政策提言、教育啓発、権利保護支援などの活動を展開しています。アドビシステムズ、マイクロソフト、オートデスクなど、業界をリードする大手企業がメンバーとして名を連ねています。1988年の米国設立以来、政府や国際市場を先駆けて活動し、技術革新の促進に貢献しています。
今回の和解は、組織内違法コピー問題の深刻さを改めて示すものとなりました。BSAの積極的な取り組みと、企業の自主的な対策の必要性が改めて浮き彫りになったと言えるでしょう。
会社情報
- 会社名
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BSA│The Software Alliance
- 住所
- 20 F Street, NW Suite 800, Washington, DC 20001 USA
- 電話番号
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