2025年8月、イプソスの消費者信頼感指数が発表される
世界最大級の世論調査会社、イプソス株式会社は、2025年8月の【世界消費者信頼感指数】を公表しました。調査は日本を含む30か国で行われ、75歳未満の21,000人以上のデータに基づいています。この調査結果は、消費者信頼感がどう動いているかを理解するための重要な指標となります。
今月の信頼感指数は、前月と比較してわずかに(-0.1ポイント)低下し、48.1を記録しました。この数値は前年同月と比較するとさらに(-0.6ポイント)の減少を示しています。これにより、2か月連続で横ばい状態が続いていることが明らかになりました。
調査の内容は、消費者心理の動向を反映したもので、各国の「国家指数」の平均値として示されています。調査は2025年の7月25日から8月8日までの期間に行われました。
30か国の消費者信頼感の動向
調査対象の30か国では、消費者心理に関して様々な変動が見られました。特に5か国では消費者の信頼感が大幅に改善し、逆に6か国では顕著な低下が確認されました。具体的には、現況と投資に関するサブ指数は安定を維持していますが、期待のサブ指数は(-0.7ポイント)の低下を記録。一方、雇用に関するサブ指数は(+0.7ポイント)の上昇を見せています。
地域ごとの動向
アジア太平洋地域での消費者信頼感は全体的に改善が見られました。特にマレーシアは(+6.7ポイント)の大幅な上昇を示し、続いてタイとオーストラリアも改善。逆にインドネシアとインドではいずれも(-3.7ポイント)と(-3.3ポイント)の減少を記録しています。
ヨーロッパでは、ポーランド、ドイツ、フランスが大幅に低下し、消費者信頼感が厳しい状況にあることが浮き彫りになっています。一方、スペインは(+3.1ポイント)の上昇を見せ、ヨーロッパの中では唯一の明るいニュースでした。
国家別の信頼感指数
消費者信頼感は、特定の国によっても異なります。中でもマレーシアが最も高いスコアを記録し、59.4を獲得。全体的に60ポイント以上の国は存在しませんが、インド、インドネシア、スウェーデン、シンガポール、米国などが50ポイントを超えるなど比較的安定しています。ただし、フランスや日本は、それぞれ39.7、37.2という低いポイントに留まっています。
調査の背景
イプソスによるこの調査は、毎月30か国を対象にオンラインプラットフォームを使用して行われています。日本、カナダ、アイルランドなどでは、18歳以上の成人を対象にしていますが、国によって年齢層が異なるため多様な視点が提供されています。
特に日本からは、東京にて行われた調査結果が反映されており、企業や政府の政策に影響を与える重要なデータとなっています。消費者信頼感指数は、製品の売り上げや経済全体の動向に大きな影響を及ぼすため、企業はこのデータを参考に今後の戦略を立てることが求められます。
イプソスのデータから目を離さず、変化する消費者心理の流れをしっかりとキャッチすることが、これからの企業活動には欠かせない要素となるでしょう。