追分節の次世代へ
2023-01-17 16:00:20
音楽ユニットonomatopelが追分節を現代に蘇らせた新曲を発表
onomatopelが追分節を継承
音楽ユニットonomatopel(オノマトペル)が、2023年2月15日に新しいミニアルバム「時の遡行回廊 - Time Passage -」をリリースし、その中に収録されている新曲「月と花との追分で」が注目を集めています。この曲は、江戸時代から歌い継がれる追分節を現代の音楽で表現し、次世代に引き継ぐという重要なプロジェクトの一環として制作されました。
プロジェクトの背景
このプロジェクトの中心には、旧・油屋旅館を再生した「信濃追分文化磁場油や」があります。この場所は江戸中期から文化人や文豪が集まった歴史のある場所であり、onomatopelはこのアーティストコロニーに招かれました。新曲作りには、地元の伝説や言い伝えをもとにしたストーリーが組み込まれており、ボーカルの横沢ローラは実際に旧中山道を歩き、出会った碑からインスパイアを受けています。
このプロジェクトには、多くの地域関係者が協力しており、郷土資料館の学芸員や古本屋の店主がそれぞれの知識や資料を提供しました。特に重要なのは、信濃追分の馬子唄道中を歌い継いでいる依田功氏の指導で、彼からは楽譜と実演の指導を受けました。これにより、追分節の「令和の味付け」が施された新たなバージョン「令和の追分節」が完成しました。
新曲の内容
新曲「月と花との追分で」は、しなの追分馬子唄をオマージュした楽曲で、古き良き旋律が色濃く残っています。この曲のイントロは、追分節の幼馴染に捧げられたもので、通常のポップスとは異なり、ボーカルが自由に歌い上げるスタイルになっています。曲の構成には、横沢が実際に訪れた場所から得たインスピレーションが反映されており、音楽と歴史が融合しています。
楽曲には、現代的なアレンジも施されており、シンセサイザーの電子音とアナログサウンドが交差した新しい体験を提供しています。曲調としては、レゲエ調のリズムも取り入れられており、聴く人に新たな感覚を与える工夫がされています。歌曲が進むにつれて、悲しみと共に明るい未来を感じられるエンディングとなっています。
アートワークと全体のアプローチ
アルバムのジャケットアートは、長野県のアーティストナカムラジン氏によるもので、浅間山や宇宙的なモチーフを取り入れ、時代を超えた情景が描かれています。信濃追分の自然や文化を尊重したこのコンセプト・アルバムは、他にも3曲を収録しており、随時の配信リリースが予定されています。
最初のミュージックビデオの撮影は文化磁場油やで行われ、地元の魅力も詰まった作品に仕上がっています。横沢ローラを中心としたオンマトペルの活動は、地域への愛と文化の継承をテーマにした、彼らの音楽スタイルそのものを反映したものです。
このプロジェクトは、ただの音楽活動に留まらず、地域への思いと歴史の継承を図る素晴らしい試みです。今後の展開にますます期待がかかります。
会社情報
- 会社名
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tuvera covera records
- 住所
- 電話番号
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