物流業界の未来を変える「ラベ郎」
物流業界では、さまざまな課題が浮き彫りになっています。特に2024年4月に施行される改正労働基準法によるトラックドライバーの時間外労働の上限規制を前に、再び物流クライシスが懸念されています。この問題の根本には、長時間労働や低賃金、労働力不足という現実があります。こうした状況を打破するためには、業務効率をあげる取り組みが必須です。
物流業界の抱える課題
物流業界が直面している課題は多岐にわたります。特に深刻なのは、トラックドライバーが荷待ち・荷役作業に要する時間が全体の15%を占めていることです。荷受け作業における検品作業は、データ活用に欠かせないため、効率的なデータ入力が求められますが、従来の方法では作業負荷が高くなりがちです。これが業務の進行を妨げ、労働環境の改善をさらに難しくしています。
また、BtoBの商流においては、標準化された規格がまだ十分に浸透していません。特に物流に関するデータの連携は、改善の余地が多く残されています。これを受け、関係省庁は「持続可能な物流の実現に向けた検討会」を開催し、新たな施策が検討されています。
「ラベ郎」の登場
このような課題を解決するために、SMITH&VISIONは自動認識技術およびAI-OCRを活用した物流業務向けの商品管理システム「ラベ郎」を提供開始しました。このシステムは、様々な形状を持つ外装をカメラやタブレットで撮影するだけで、製品名やロット番号、賞味期限などの情報を自動的に取得し、システムに登録します。これにより、手作業によるデータ入力を大幅に簡素化しています。
「ラベ郎」はクラウドベースのシステムであり、API形式での導入が可能です。これにより、様々な既存システムとの連携が実現し、リアルタイムでの情報管理が可能になります。また、出荷検品などのプロセスもスムーズに行えるため、物流効率の向上が期待されています。
「ラベ郎」の特長
1.
自動位置認識: 高度な画像処理技術を駆使して、撮影位置を問わず文字を正確に読み取ります。これにより、スマートフォンやタブレットで多様な外装の自動検品が実現されます。
2.
初回登録不要: 従来の類似システムでは必要だった初回のレイアウト登録が不要です。これにより導入が簡便化され、時間短縮にもつながります。
3.
周辺システムとの高い連携性: 在庫管理や生産管理システムとの連携もサポートしています。
拡張機能
「ラベ郎」には、商品管理システムとしての拡張機能も充実しています。システム内のデータを他の業務システムと連携させることで、効率的な商品管理が可能です。また、QRコードによる柔軟な情報書き換えも支援しており、出荷後も不断の改訂が可能です。
実績と展望
これまで、食料品や化学品のメーカーにおいて、このシステムの有効性が実証されてきました。特にロット番号や賞味期限が極めて重要な業界での利用が期待されます。
SMITH&VISIONは、これからも「ラベ郎」を中心に、進化し続ける画像認識技術を活用して、物流現場における完全自動化を実現していく方針です。未来の物流業界に向けた取り組みとして、「ラベ郎」は新しい時代を切り開く存在となるでしょう。
お問い合わせ
導入に関する詳細やテスト、PoCについては、公式ウェブサイトや下記の連絡先からお問い合わせください。
会社情報
SMITH&VISIONは、2022年に設立されたスタートアップ企業で、画像認識システムの開発を手掛けています。今後とも社会や産業の変革に貢献することを目指しています。