高橋博之が語る新たな関係人口の未来
2025年3月18日、光文社から高橋博之の新著『関係人口都市と地方を同時並行で生きる』が登場する。この本は著者自身が提唱した「関係人口」という概念を基に、都市と地方が共生する未来の可能性を探るものだ。高橋は、現場での実体験を通じて得た知識や視点をもとに、都市と地方がいかにして相互に支え合い、共存していくのかを深く考察している。
「関係人口」とは?
この「関係人口」という言葉は、都市と地方の関係を新たな形で捉えるために生まれた。都市に住む人々が、地方に対して関心を持ち、その地域の活性化に貢献する、あるいは地方の人々と共に生活を分かち合うという意味を持つ。著者は、この概念が地方創生の重要なカギであると確信しているが、それが適切に理解されているのか疑問を持つようになったという。
地震から学ぶ新たな支援の形
2024年に発生した能登半島地震は、著者にとって大きな試練であり、同時に「関係人口」の力を試す機会でもあった。高橋は迅速に現地に入り、復興支援活動に取り組む中で、新しい地域支援の形を模索した。本書では、具体的な支援活動の詳細が報告されており、「関係人口」が復興を進める「漢方薬」としての役割について考察される。
都市と地方の新しい価値づくり
高橋が描く未来は、ただの分断された関係ではなく、互いに協力し合う関係性だ。現代社会では「消費者と生産者」、「都市と地方」、「人間と自然」が分断されているが、「関係人口」を通じてそれらを再び結びつけ、新たな価値を生み出すことが可能であると主張する。著者のビジョンは、地域の課題を解決しながらも、互いに助け合う関係で未来を切り拓くことである。
誰におすすめなのか
この本は、地方創生に関心を持つ人々や、都市と地方の新しい関係性を模索している方々に特におすすめだ。また、社会貢献や地域活性化に興味がある方、あるいは能登半島地震の復興に関心を寄せている人々にも、ぜひ手に取ってもらいたい一冊である。
目次
本書は以下の章で構成されている。
1. 社会性と経済性を両立させるのはキレイゴトか?
2. 関係人口の定義
3. 能登半島地震の被災地に飛び込む
4. 住民票を複数持てる社会を
5. 関係人口を「見える化」せよ
6. 都市と地方をかきまぜ続ける
高橋博之は、地方創生における「関係人口」の重要性を繰り返し訴えており、この新刊は、その理解をより深めるための重要な参考資料となるだろう。
書籍情報
- - 書名:『関係人口都市と地方を同時並行で生きる』
- - 著者:高橋博之
- - 定価:1100円(税込)
- - 発売日:2025年3月18日
- - 発行:光文社
- - 判型:新書判/296ページ
著者プロフィール
高橋博之(たかはし・ひろゆき)は1974年に岩手県で生まれ、青山学院大学を卒業後、株式会社雨風太陽の代表取締役社長を務める。NPO法人東北開墾を設立し、食べ物付き情報誌『東北食べる通信』を創刊した。また、スマホアプリ「ポケットマルシェ」を2016年にローンチし、2023年には東京証券取引所グロース市場に上場。著作には『都市と地方をかきまぜる』などがある。彼の活動は、地域と都市の新しい関係性の構築に大きな影響を与えている。
株式会社光文社について
光文社は、東京都文京区に本社を置き、1945年に設立された出版社である。公式ウェブサイトは
こちらより確認できる。