新たな冷却技術革新！熱流体ジェネレーティブデザイン「ColdStream」が登場

熱流体解析の新時代を切り開く「ColdStream」

サイバネットシステム株式会社が、日本国内で初めての販売代理店契約を締結し、Diabatix社が開発した熱流体ジェネレーティブデザインプラットフォーム「ColdStream」の販売及び技術サポートを2025年10月から開始することを発表しました。この技術は、製品設計の効率化と冷却性の向上を目指す業界に新たなソリューションをもたらします。

熱管理の重要性とその課題

近年、電子機器の高性能化や小型化が進む中で、熱管理の重要性はますます増しています。特に、リチウムイオン電池を使用した製品では、夏場の気温上昇に伴う過熱による事故が発生するなど、熱による問題が多く見受けられます。データセンターも、熱波による冷却障害の危機が現実のものとなっています。この状況から、熱流体解析技術が設計段階での重要な役割を果たすようになっています。

しかし、高性能化と小型化に伴う設計の複雑化から、最適な形状を導き出すための試作と検証が膨大な時間とコストを伴うことが課題でした。そこで、より効率的に最適形状を得るための熱流体解析技術への需要が高まっています。

「ColdStream」とは

ColdStreamは、トポロジー最適化を応用した唯一無二のジェネレーティブデザインプラットフォームです。これにより、ヒートシンクや冷却ジャケットなどの設計において、最適な形状を自動的に生成することが可能になります。特に、自動車、航空、ハイテク産業、そしてデータセンターにおいて、大幅な性能向上が期待されています。

たとえば、ColdStreamを利用することで、ヒートシンクの熱抵抗を55%改善し、一貫した温度分布を80%向上させることが可能です。これにより、電子機器の寿命が延び、材料の使用量や重量を削減することができます。さらに、バッテリーの冷却プレートや電動モーター用冷却ジャケットなど、多様な応用が可能で、最小限の工数で大幅な改善が期待されます。

Diabatix社とサイバネットの協業

Diabatix社のプレジデントであるDr. Joris Vanherzeele氏は、サイバネットとの提携を嬉しく思っており、ColdStreamを通じて日本の製造業に対して貢献する意気込みを示しました。サイバネットの専門知識と業界知見を活かし、革新的な冷却システムのソリューション提供に努めることを約束しています。

一方、サイバネットの取締役松本真周氏は、持続可能な社会の実現に向けての技術の重要性を強調しており、効率的な冷却システムの設計・開発が製品性能の向上だけでなく、より良い社会への貢献にもなると述べています。

セミナーと展示会

ColdStreamが紹介されるオンラインセミナーが2025年12月5日に開催される予定です。冷却システムの設計を担当する方や、新しい手法に興味のある方は、ぜひ参加登録を検討してみてください。

また、高機能プラスチック展にも出展予定で、実際のColdStreamを使ったデモも行われます。これらの機会を通じて、多くの製造業者に冷却技術の重要性と可能性を伝えることが期待されています。

結論

「ColdStream」は、これからの製造業における熱管理の革新をもたらすことが期待されています。その活用は、設計の効率化を図るだけでなく、製品の性能向上や持続可能な社会の実現にも寄与するでしょう。この新しいジェネレーティブデザインプラットフォームが、熱管理の未来を切り開いていくことを期待しましょう。

詳細については、ColdStreamの公式ウェブサイトをご覧ください。