映画にAI技術導入
2022-07-14 10:21:27

映画「さよなら、バンドアパート」でAI技術の新たな実験がスタート

映画「さよなら、バンドアパート」でのAI技術活用



2022年7月15日から上映される映画「さよなら、バンドアパート」において、AI技術を駆使したデジタル・プレイスメント広告のトライアルが行われることになりました。このプロジェクトは、カカクコムグループの株式会社ガイエと、広告技術を専門とするイギリスのMIRRIAD社の共同作業によるもので、業界内でも注目の取り組みとされています。

「デジタル・プレイスメント」とは、映像コンテンツに後から広告商品を合成する技術であり、ユーザーに対する自然な広告アプローチを可能にします。従来、制作時に商品を実際に映像内に配置する「プロダクトプレイスメント」の手法が一般的でしたが、MIRRIADの技術により、収録後でも商品画像さえあれば簡単に広告を挿入できます。これにより、視聴者は映像を楽しむ際に広告に悩まされることがなく、自社の商品が多くの視聴者に自然と届けられることが期待されています。

デジタル・プレイスメント技術のメリット



MIRRIAD社の技術では、AI解析によって背景やカメラの動き、露出時間に基づく最適なプレイスメント位置を提案することができ、わずか数日間で作業が完了します。これにより、制作側は時間とコストを大幅に削減でき、広告主はターゲットユーザーに合わせた広告を展開することが可能です。

特に近年、視聴者への広告配信の手法が多様化している中で、この技術の導入は大きなインパクトをもたらすと考えられます。広告収入の減少やCookie規制への対応が求められる現在、デジタル・プレイスメントは新たな収益源として注目されているのです。

映画とのコラボレーション



今回のトライアル運用では、読売テレビのキャラクター「シノビー&ニン丸」が映画本編内の交通広告やポスターにプレイスメントされます。上映後には、効果測定を行う計画もあり、どの程度広告が視聴者に受け入れられたかをデータで検証する予定です。このことは、今後の広告手法における重要な指標となるでしょう。

また、デジタル・プレイスメントを用いた広告は、ただの宣伝手法に留まらず、新たなマネタイズ手法としての可能性も秘めています。有料動画配信サービスなどでの収益化の一環として非常に有力だと言えます。

未来の展望



ガイエは今後もMIRRIAD社と協力し、映画作品に限らず、ミュージックビデオなど様々なコンテンツでのデジタル・プレイスメント技術を積極的に展開していく予定です。この新しい広告手法が、ユーザーに対して親近感を持たせ、さらに商品の認知度を向上させることが期待されています。

映画「さよなら、バンドアパート」は、音楽の道に挑む若者の成長を描いた作品で、期待されるストーリー展開に合わせて新しい広告手法を取り入れる試みは、視聴者に新鮮な体験を提供することでしょう。今後、参加企業がどのようにデジタル・プレイスメントを発展させていくのか、業界内外からの注目が高まっています。

会社情報

会社名
株式会社ガイエ
住所
東京都千代田区隼町2-19いちご半蔵門ビル3F
電話番号
03-6823-6000

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