TISが経費精算システムに自動化を導入
TIS株式会社は、クラウド型経費精算システム「Spendia」に、UiPath株式会社のTest Robotsを導入しました。この取り組みにより、リグレッションテストの工数を約50%削減し、業務負担の軽減を実現しています。
TISとUiPathの提携背景
TISは、様々な業界において基幹システムやアプリケーションを提供するシステムインテグレーターのリーディングカンパニーです。同社が提供する「Spendia」は、従業員の経費処理を効率化するためのクラウド型サービスです。
経費処理の過程では、開発環境での品質保証テストを実施した後、実業務のデグレードを防ぐためのリグレッションテストが行われます。このテストが非常に重要である一方で、障害発生時には頻繁に行わなければならないため、業務上の負担が大きくなるといった課題がありました。
Test Robots導入の理由
開発チームは、リグレッションテストを効率化できる自動化システムの導入を検討しました。特に、障害発生時に迅速に対応できるリソースの確保が難しいという課題を克服するため、UiPath Test Robotsが選ばれました。自社開発の自動化システムを検討する中で、スマートフォン環境でのテストに対応している点が決め手となり、UiPathの導入が決まりました。
また、すでに社内にはUiPath Platformについての知見も蓄積されていたため、スムーズな導入が可能でした。
導入後の効果
約半年の導入期間を経て、TISでは年間6回のバージョンアップで約6.3人月の工数減を見込んでいます。これにより、短期間でのバージョンアップに必要な業務負荷が大幅に軽減されると共に、テストの品質が向上することも期待されています。自動化により、障害発生時も素早くリソースを確保でき、二次障害の防止につながると考えられています。
未来への展望
今後は、さらに多くのクラウド型基幹システムテストへのTest Robotsの導入を計画しています。特に、最新の自動修復機能を搭載したUiPath Healing Agentの導入も検討しており、これが業務負担軽減に寄与する見込みです。
TISのデジタルイノベーション事業本部の安井正樹氏は、「テストの正確性が求められる環境で、UiPath Test Robotsは高品質を維持しつつ、スマートフォン環境でのテストにも適応できる最適なソリューションである」と語っています。
一方、UiPathの執行役員である樅田泰宏氏も、「TISの導入により、テスト工数削減や緊急時のリソース確保が進むことを嬉しく思います。今後もUiPath PlatformがTISのデジタルトランスフォーメーションを支援していく」とコメントしています。
この取り組みを通し、TISは自社サービスの品質向上と業務プロセスの効率化を実現し、さらなる成長を目指しています。UiPathの特徴的な技術が、TISの未来をどのように変革するのか、今後の展開が楽しみです。