航空機の安全を守る新たな取り組み
ANA(全日空)、菊地シート工業株式会社、TOPPANホールディングスのグループ会社TOPPANが共同で開発した「Fire Resistant Bag」が、2025年1月から航空業界へ向けて販売されることが発表されました。このバッグは、航空機内で異常の発熱を起こす可能性のある電子機器を安全に格納し、発火や破裂のリスクから乗客や乗務員を守ります。
限界を超えた安全対策
近年、リチウムイオンバッテリーが原因で発生する火災のリスクが国際的に増加しています。これを受けて、ANAの客室乗務員からのフィードバックを基に「Fire Resistant Bag」が企画されました。この製品は、業界の現場から生まれた実践的な解決策として注目されています。
先進的な消火技術
「Fire Resistant Bag」は、TOPPANが独自に開発した消火フィルム「FS film®」を利用しています。このフィルムは、火災が発生した際に消火効果を持つエアロゾルを放出する機能を持ち、発熱や変形の兆候が見られる電子機器に素早く対処できます。加えて、菊地シートが提供するJIS A 1323 A種に合格した耐火袋が統合されており、延焼のリスクを抑える設計になっています。
軽量化とコンパクト設計
ANA、Air Japan、ANAウイングスが運航する全機材への対応が考慮され、バッグは軽量で持ち運びやすい設計です。これにより、客室乗務員は迅速かつ安全に異常事態に対応することができます。
さらなる安全性への取り組み
「Fire Resistant Bag」の販売にあたり、ANA、菊地シート、TOPPANの3社は、今後も安全性を最優先に考えた取り組みを継続する意向を示しています。現場の声を反映したこの製品は、航空業界における新たな安全基準を打ち立てるとともに、他の業界にも応用できる可能性を秘めています。
価格情報
「Fire Resistant Bag」の販売価格はオープン価格で、最低ロットは50セットからとなります。価格はロットによって変動するため、具体的な価格が気になる方は、問い合わせを行うことをお勧めします。
まとめ
航空業界において安全は何よりも重要です。「Fire Resistant Bag」は、その名前の通り、火災からの安全を重視した製品であり、ANAやTOPPANの技術を駆使したサービスの一環として位置づけられています。今後、安全対策の一環として採用されることが期待されており、より安心して空の旅ができることでしょう。