TOPPANエッジが開発した新たな物流サプライチェーン管理システム
TOPPANエッジ株式会社は、物流とサプライチェーンの新しい管理方式を提供するシステムを開発しました。このシステムは、センサーから取得した製品の温度や振動、気圧などの情報を国際標準仕様「EPCIS 2.0」に基づいて変換・共有することが可能で、企業間の物流情報を効率的に把握できる画期的なものです。2025年7月9日から、主に医療や医薬品業界向けに提供が開始される予定です。
システムの革新性
このシステムは、国内初のEPCIS 2.0に準拠した物流サプライチェーンマネジメントシステムであり、センサーによって得られたデータを検品作業やトレーサビリティに役立て、業務の効率化を図ります。輸送時の製品の情報をリアルタイムで監視し、共有することで、企業間における情報のタイムラグが解消されるのです。これにより、業界全体の品質管理が向上します。
デモと展示会情報
TOPPANエッジは、本システムを2025年の「第3回製造業DX展[東京]」及び「国際モダンホスピタルショウ2025」に展示する予定で、実際のデモを通じてその効果を広くアピールします。
背景にある市場のニーズ
昨今の企業活動のグローバル化に伴い、サプライチェーンの最適化は急務とされており、特に製品のライフサイクルに沿ったトレーサビリティの確保が求められています。デジタル製品パスポート(DPP)制度や、EPCISの需要が高まる中、TOPPANエッジはこれまでの物流管理におけるノウハウを生かして事業を展開しています。
技術的特長
本システムのいくつかの特長を以下に示します。
- - EPCIS 2.0適合: 最新のEPCIS 2.0に準拠しており、センサー情報を含め多様な製品情報を管理できます。これにより、異なる企業間でリアルタイムに製品情報を共有可能です。
- - データ閲覧の制限: データの公開先を制御可能で、競合他社には情報を開示せず自社のみに取り扱うことができます。
- - データ処理の高速化: インターシステムズ製のデータプラットフォームを用いることで、大量かつ迅速なデータ処理を実現し、物流情報の取り込みが容易になっています。
コストと今後の展開
利用料金は、1社あたり最低100万円から始まります。今後は製造から販売、消費に至る全プロセスを統合的に管理する機能を拡充し、さらにサプライチェーン全体のスマート化を目指します。医療・医薬品業界を皮切りに、製造業や小売業など様々な業界への展開を計画しており、2030年には約10億円の売上目標を掲げています。TOPPANエッジの新たな挑戦は、業界にどのような変革をもたらすのでしょうか。
まとめ
TOPPANエッジの最新物流サプライチェーンマネジメントシステムは、国際的な標準に則った情報管理の提供によって、業界の運用効率を大幅に向上させることが期待されます。2025年の正式な提供開始に向け、企業間でのデータの共有が新たなビジネスチャンスを生むことになるでしょう。