モノグサ、東京学芸大学との共同研究で漢字学習法を検証
モノグサ株式会社は、東京学芸大学と手を組んで、小学生を対象とした漢字学習方法に関する調査を実施しました。この研究は、教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する「学習DX研究会」の一環として、漢字学習の各方法がどのように効果を発揮するのかを分析したものです。
研究の背景と目的
近年、デジタル技術の進化に伴い、教育方法にも大きな変革が求められています。特に、漢字の学習においては、教師の指導、アプリの活用、紙の教材など、様々な手法がありますが、それぞれの効果を明確にすることが重要です。本調査では、どの学習方法が小学生にとって最も効果的であるかを明らかにし、今後の教育改善に寄与することを目指しました。
主な調査結果
調査の結果、以下のような発見がありました:
1. 先生の説明の効果
a.
意味と用法理解
「先生による説明」は、漢字の意味や用法を理解する上で高い評価を得ており、54.4%の児童が「役に立つ」と感じています。特に、漢字を含む慣用句やことわざの学習にも高い評価がありました。
2. 学習アプリ(Monoxer)の強み
b.
反復学習と管理
「Monoxer」などの学習アプリは、反復学習や学習進捗の管理において66.1%が効果を認めており、特に自分が間違いやすい問題の特定と学習時間の測定機能が子どもたちに大きな助けとなっていることが分かりました。
3. 紙のドリルの役立ち度
c.
書写や文字構造
紙のドリルでは、とめ・はね・はらいといった漢字の書き方についての学習が特に評価されており、44.3%が効果的と感じています。送信仮名や部首の学習も支持を受けていました。
結論と今後の展望
調査結果からは、漢字学習においては各ツールがそれぞれ異なる役割を果たすことが明らかになりました。つまり、教師による説明が意味や用法の理解においては優れており、学習アプリは効率的な進捗管理や反復学習に効果的、紙のドリルは実際の書写や文字の構造理解に適しているという結果が出ました。
この研究を通じて、デジタルとアナログの教育手法が共存することが重要であると認識されました。児童の特性や学習目的に応じて、これらを上手く組み合わせて漢字学習を進めることが最も効果的であることが示されています。
教育現場への呼びかけ
今回の調査結果を踏まえ、教育機関や教師たちが学習方法を柔軟に取り入れることが求められます。また、デジタル教育が浸透する中で、教育内容の見直しや教材の活用方法も検討されるべきです。
終わりに
モノグサ株式会社と東京学芸大学は、今後も更なる研究を進めることで、教育現場により良いインパクトをもたらし、子どもたちの学びの可能性を広げていきたいと考えています。今回の研究が、今後の教育改革の一助となることを期待しています。