医薬品パッケージ進化
2023-12-05 09:00:01

OTC医薬品パッケージ革命!アクセシブルコードで情報格差解消へ

OTC医薬品パッケージの革命:アクセシブルコード導入で情報格差を解消



近年、訪日外国人の増加や高齢化社会の進展に伴い、OTC医薬品の使用方法に関する情報伝達における課題が顕在化しています。日本語が理解できない外国人観光客や、視覚障害を持つ高齢者にとって、従来の小さな文字で書かれたパッケージ情報は理解しづらく、安全な薬物使用の妨げとなっていました。

この問題に対し、ロート製薬は画期的な解決策として、パンシロンシリーズを始めとするOTC医薬品のパッケージに「アクセシブルコード」を導入することを決定しました。アクセシブルコードとは、多言語・音声対応の2次元バーコードで、スマートフォンで読み取るだけで、端末の設定言語に基づいた説明書を音声で読み上げてくれる機能です。さらに、視覚障害者でもコードの位置を認識できるよう、凹みが施されています。

アクセシブルコード:誰もが理解できる画期的な技術



アクセシブルコードは、QRコードと同規格であるため、特別なアプリを必要とせず、世界中のユーザーが利用可能です。エクスポート・ジャパン株式会社によるNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)助成を受けた研究開発と幅広い実証試験を経て、その有効性が確認されています。

アクセシブルコードが実現できた背景には、スマートフォンの音声読み上げ機能の普及と、PIJIN社が開発したQR Translatorシステムの存在があります。QR Translatorは、Web上から複数言語に対応したQRコードを簡単に発行・管理できるシステムで、ユーザーの端末言語設定を自動認識し、翻訳された情報をテキストと音声で提供します。

情報格差解消への取り組み:誰もが安心して薬を使用できるように



ロート製薬は、アクセシブルコードの導入により、言語や視覚に障がいのある人々にも正確な製品情報を届け、安全な薬物使用を促進します。これは、単なるパッケージリニューアルではなく、高齢化社会における情報伝達における課題への挑戦であり、ユニバーサルデザインの理念に基づいた画期的な取り組みです。

世界への展開:日本の技術が世界のスタンダードへ



ロート製薬は、今後アクセシブルコードを搭載した製品を順次拡大していく予定です。アクセシブルコードは、商品パッケージという限られたスペースの中で、幅広い消費者への情報伝達を可能にする画期的なソリューションです。将来的には、多くのメーカーがアクセシブルコードを採用することで、日本の技術が世界のスタンダードとなる可能性を秘めています。

ロート製薬とエクスポート・ジャパン:企業の取り組み



1899年創業のロート製薬は、「Connect for Well-being」というグループ総合経営ビジョンを掲げ、人々の健康増進に貢献しています。一方、エクスポート・ジャパンは、「ビジネスを通じて多文化共生社会に貢献する」を経営理念に掲げ、多言語・デジタルマーケティングを専門領域として、多様なクライアントにサービスを提供しています。両社の協働は、社会課題解決への強い意志を示しています。

このアクセシブルコードの導入は、単なるパッケージの変更ではなく、多様な人々への配慮と、日本の技術力の高さを世界に示す重要な一歩と言えるでしょう。今後の展開に期待が高まります。

会社情報

会社名
エクスポート・ジャパン株式会社
住所
大阪市中央区南船場3丁目7番27号NLC心斎橋7F
電話番号
06-6210-2722

トピックス(経済)

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