2019年、ブリューゲルが生涯を終えてから450年の節目を迎え、国内で特別なイベントが開催されます。その名も「見たことがないブリューゲル~巨大3スクリーンによる映像の奇跡~」。これは六本木ヒルズで行われ、他では味わえない映像体験が楽しめる機会となっています。
ブリューゲルの作品は、細部まで描かれた群衆構図や、さまざまな動物が共存する情景が特徴です。それらは肉眼で観察するには難しいですが、今回のイベントでは巨大なスクリーンを使ったギガピクセル映像により、各人物の表情や感情、さらには登場する道具や彼らを取り巻く環境までもが詳細に表現されます。この展示は2016年にベルギー王立美術館で初めて公開され、大きな注目を集めてきました。
今回の展示にあたって、森洋子名誉教授が監修・企画を担当。彼女は歴史的背景や作品に秘められた深い意味を解説し、ブリューゲルが抱えていた人間観や自然観を新しい視点で捉える手助けをしています。森教授は、ブリューゲル作品の魅力を絵画と観客の対話を通じて引き出す技術革新についても強調しています。
また、同時開催のセミナーや展示も見逃せません。9月11日には、森教授が登壇するセミナー「デジタル技術が寄与した新次元のブリューゲルの魅力」が開催され、作品とその魅力についてさらに深く学ぶことができます。また、アカデミーヒルズでは、ブリューゲルに関連する書籍や展覧会カタログの展示も予定されています。これにより日本でのブリューゲルの受容と影響についても視覚的に伝えられます。
しかし、ブリューゲルの魅力はアートだけではありません。連携イベントとして行われる「ベルギービールウィークエンド」では、作品《農民の婚宴》にちなんだ「ランビックビール」が販売されます。ランビックビールは特にブリュッセル周辺で生産される伝統的なビールで、その独特な酸っぱさと風味はファンが多くいます。展示を楽しんだ後にこのビールを味わえば、さらに深いアート体験となることでしょう。
「文化都心」としての六本木ヒルズは、アートや文化を日常生活に取り入れることができる場を提供してきました。今回のイベントを通じて、訪問者はブリューゲル作品の奥深さと、それに関連する文化的交流を体験できる絶好の機会が得られます。アートを楽しむ新たなスタイルを見つけるために、ぜひ足を運んでみてください。
開催概要
- - 期間: 2019年9月10日(火) ~ 16日(月・祝)
- - 時間: 11:00 ~ 23:00 (最終入場 22:30、初日は~15:00)
- - 場所: 六本木ヒルズ ヒルズカフェ/スペース
- - 料金: 入場無料
この機会を逃さず、ブリューゲル作品を新たな次元から堪能してください。展示やイベントの詳細は、六本木ヒルズの公式サイトで確認できます。アート、文化、ビールが交錯する特別な時間が、あなたを待っています。