岡山県高梁市、新たな介護医療ネットワーク「FiNE-LINK PLUS」を導入

岡山県高梁市が新たに導入した地域連携ネットワーク「FiNE-LINK PLUS」について、注目が集まっています。このネットワークは、LINE WORKS株式会社が提供するビジネスコミュニケーションツール「LINE WORKS」を基盤に、株式会社AGENが開発したものです。高梁市では、従来の郵送やFAXでの情報共有に代わって、より効率的で迅速な情報伝達が実現できるとされています。

高梁市はこれまで、介護・医療機関間での情報共有において、郵送やFAXに頼っており、その過程で多くの時間とコストがかかっていました。また、医療情報共有システムの利用は進まなかったため、ICTツールに不慣れな医療・介護従事者にとって、使いこなすことが困難であったのも問題でした。このような状況を打破するために「FiNE-LINK PLUS」が導入されることとなりました。

この新しいシステムの最大の特徴は、事業者同士が簡単に情報をやり取りできることです。具体的には、送信したメッセージの既読・未読が把握できるため、介護施設への案内書類などを送信する際、事業者の反応状況をすぐに確認することが可能になりました。反応が未確認な場合には、再度連絡をするなどし、情報共有を確実なものにしています。

さらに、「FiNE-LINK PLUS」は直感的に操作ができるため、介護施設への導入もスムーズに行われました。ユーザーはLINEに似た操作感で、必要なコミュニケーションがチャット内で完結します。これにより、電話のかけ直しや対面でのやり取りが減り、業務の効率化が図られました。

もう一つの大きな利点は、ペーパーレス化の促進です。以前は紙でやりとりしていた各介護事業所のサービス内容を示す提供票が、PDFデータで送信できるようになったことで、印刷費も削減され、書類のやり取りにかかる工数が大幅に減少しました。これにより、介護認定情報の申請書類などもシステム内でやりとりできるようになり、地域の介護施設への行政からの連絡手段としても活用されています。

今後は、施設側が空き状況をリアルタイムで配信する機能や、災害時・緊急時においての「FiNE-LINK PLUS」の活用を計画しており、地域のネットワークをさらに強化していく方針です。

「FiNE-LINK PLUS」自体は、介護・医療・地域福祉のネットワークを構築するための専門サービスを提供しています。このサービスは、他事業所間の連携を促進し、行政からの情報を一斉配信できる機能を持つため、業務の効率化だけでなく、地域の活性化にも寄与しています。全国各地での導入が進行中で、今後も多数の自治体がこのネットワークを取り入れる予定です。具体的には、LINE WORKSとの連携による業務の効率化に期待が寄せられています。また、LINE WORKSは直感的に使えるビジネスチャットとして、その利用度が高まっています。

高梁市の新しい挑戦は、地域の医療と介護における情報共有の在り方を変える大きな一歩です。地域全体がこのネットワークを活用することで、より効率的で質の高いサービスの提供が期待されます。