兵庫県川西市を流れる猪名川で、地域の小学生たちがアユの稚魚を放流するイベントが開催されました。このイベントは、かつてアユやウナギが生息していた猪名川に、再び活気を取り戻すための取り組みの一環として、多田漁業協同組合が毎年実施しています。
今年は、市立多田小学校の3年生児童82人と多田幼稚園の園児19人が参加。イベント当日は、多田漁業協同組合の加藤仁哉組合長が、児童たちに猪名川の昔と今の様子や、アユやウナギの生態について説明しました。
子どもたちは、バケツに入ったアユの稚魚を手に取り、戸惑いながらも笑顔で猪名川に放流しました。稚魚たちは、これから上流へと遡上し、夏頃には成魚になるそうです。
イベント後、子どもたちは河川の清掃活動にも参加し、ゴミ拾いを行いました。加藤組合長は、「子どもたちが生きた魚に触れ、命の大切さや自然の尊さを学ぶ貴重な機会になったと思います。今後もこのような活動を継続することで、地域全体の環境保護への意識が高まることを期待しています。」と話していました。
猪名川では、多田漁業協同組合のほか、猪名川上流漁業協同組合、猪名川漁業協同組合、藻川漁業協同組合の計4つの漁業協同組合が、猪名川水系漁業協同組合連合会を組織し、アユやマスの放流など、様々な活動を続けています。
猪名川で再びアユが泳ぎ、豊かな自然が戻ってくることを願っています。