日本の食肉輸入業者、スペインで欧州牛肉の魅力を再発見
日本の大手食肉輸入企業6社が2025年11月22日から28日まで、スペインを訪れて牛肉の生産現場を調査しました。この訪問は、欧州産牛肉の品質と安全性を評価するために行われ、EUの支援を受けた「It’s time for European Beef」キャンペーンの一環として、PROVACUNO(プロヴァクーノ)が主催しました。
欧州牛肉の生産現場を視察
今回の視察プログラムでは、参加者はバルセロナを出発点に、リェイダ、ジローナ、マドリード、バルデペーニャスの各地域を巡り、農場や食肉加工施設のバリューチェーンを詳しく調査しました。視察の中で、若齢牛の飼育方法やトレーサビリティ体制、衛生管理の現場を実際に見ることで、欧州産牛肉の高い品質が改めて浮き彫りになりました。さらに、セミナーや試食会を通じて、各参加企業が現地の生産者と意見交換を行う貴重な機会も提供されました。
欧州産牛肉の品質と日本市場での可能性
参加した企業からは、欧州産牛肉の品質に対する高い評価が寄せられました。「正肉は若い牛でもしっかりとした赤身の旨みがあり、品質がとても高い」との声があり、特に肉の加工技術や商品開発力が日本市場での差別化要素になるとの意見もありました。また、欧州における厳格なトレーサビリティのシステムが、輸出に対する信頼を高めていることも強調されました。
今後の流通戦略と展望
視察を通じて、参加企業は今後の販路や商品の活用アイデアも考慮しました。具体的には、「牛生ハム」や「内臓系商品」など、高付加価値商品を中心にラインナップを強化することが提案されました。外食や業務用市場に焦点を当て、赤身肉の需要を促進する提案も出され、ブランド化を強化することによって顧客にアピールする方針が示されました。EUが実施している最先端の屠畜場や農場の取り組み、安全基準が、消費者にも響くポイントとして挙げられ、日本市場へのさらなる輸出の道筋を開くことが期待されます。
PROVACUNOとは
PROVACUNOは1997年に設立されたスペインの牛肉業界団体で、「It’s time for European Beef」キャンペーンを通じて、EUおよびスペインで生産される高品質の牛肉を日本 market に紹介しています。このキャンペーンでは、トレーサビリティや動物福祉を重視した生産と、牛肉の卓越した品質と味わいを広く伝えることが目指されています。イベントやネットワーキングを通じて日本との貿易関係の強化が図られる中、スペイン産牛肉の魅力はますます高まっています。
日本市場に向けた今後の展開が非常に楽しみです。