コロナ後遺症と治療法
2025-03-21 13:35:22

新たな治療法の可能性を探る!コロナ後遺症の分子メカニズムの解明

新たな治療法の可能性を探る!



最近の研究により、コロナウイルス感染から生じる後遺症、特に「long COVID」のメカニズムが解明され、新たな治療法の手がかりが見えてきました。この研究を行ったのは、京都市に拠点を置く株式会社CyberomiXです。創業者の渡辺亮氏は、多くの学術論文を発表し、日本におけるシングルセル解析の権威として知られています。

研究の背景



新型コロナウイルス(COVID-19)からの回復後も症状が続く「long COVID」は、世界中で問題視されています。特に、上咽頭はウイルスの感染部位として重要で、ここでの炎症持続のメカニズムが長らく解明されていませんでした。CyberomiXはこの研究に着手し、空間トランスクリプトーム解析という最先端の技術を用いて、上咽頭の状態を詳細に注視しました。

研究の方法



研究では、long COVIDの患者3名と健常者2名から得られた上咽頭のサンプルを用いて、Visium HD(10x Genomics社)という高解像度の解析プラットフォームを使用しました。この手法により、細胞間の遺伝子発現を詳細に分析し、ウイルスの影響を受けた免疫応答のシグナルパスウェイを特定しました。

主要な発見



今回の研究で明らかになったのは、長期的に免疫活性が続く原因がSARS-CoV-2からのスパイクRNAに関係しているということです。このRNAは上咽頭で持続的に存在し、慢性的な炎症を引き起こしていることが明らかになりました。特に、上皮細胞および免疫細胞において活性化されたSARS-CoV-2シグナル伝達経路が、だれもが言う「long COVID」の症状に寄与していることが示されています。

また、上咽頭擦過療法(EAT)がこの状態の改善に効果的である可能性も示唆されました。EATを施行した後、SARS-CoV-2 RNAの減少が見られ、過剰に活性化された免疫経路が抑制されました。これにより、炎症を和らげることが確認されています。

結論と展望



この研究は、COVID-19後の長期的な症状に対する治療法の新たな可能性を示しています。Fukushima dental universityを中心とした研究チームとの合作で、理論が実践に結びつく可能性が期待されます。これからも、さらに多くの科学者がこの分野での研究を進め、我々の理解を深め、治療法の開発に貢献することが望まれます。

研究論文



今回の成果は「Scientific Reports」に掲載されており、詳細な情報が提供されています。今回の研究は、私たちの健康と科学の未来に向けた大きな一歩として、多くの人々に希望を与えることでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社CyberomiX
住所
京都府京都市上京区伊佐町385PLACE504号室
電話番号
070-9090-0794

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