武蔵野大学、第2回高校生空間デザインアイデアコンペの受賞作品を発表
東京都西東京市に位置する武蔵野大学の工学部建築デザイン学科は、9月28日(日)に開催された「第2回高校生空間デザインアイデアコンペ~建築で描く、地域の未来~」の受賞作品を発表しました。このコンペは、地域の魅力を高めるため、また高校生の創作活動を推進することを目的としています。
コンペ概要と目的
本コンペは、受賞者には物理的な空間だけでなく、地域の様々な主体(住民、就業者、来街者など)と共創するプロセスを提案してもらうよう求めている点が特徴です。地域づくりに対する関心を育むこのコンペは、今回で2回目を迎えました。参加者からは46作品が集まり、一次審査を経て10作品が選ばれました。
2次審査のハイライト
9月28日の2次審査会では、一次審査を通過した10名の高校生がそれぞれのアイデアをプレゼンテーションしました。模型や設計ソフトを活用し、質疑応答では活発な議論が交わされました。審査委員には、武蔵野大学の建築デザイン学科の専任教員に加え、西東京市の都市計画課長や建築指導課長も参加し、多角的に作品を評価しました。この結果、最優秀賞1作品、特別賞(西東京市長賞)1作品、優秀賞8作品が選出されました。
受賞作品
受賞作品は以下の通りです:
- - 最優秀賞: `be one INOKASHIRA` (田中容振さん、和光高等学校)
- - 特別賞(西東京市長賞): `wetoco ―西東京市 商業施設プロジェクト―` (田中朋希さん、埼玉県立浦和北高等学校)
- - 優秀賞:
- `東京だるま博物館` (城所優子さん、國學院大学久我山高等学校)
- `自然と共生し様々な世代のコミュニティー形成を目指す建築` (大森天織衣さん、山梨県立富士河口湖高等学校)
- `NEST+ ―暮らしの場に未来性を―` (山口夢奈さん、西武台千葉高等学校)
- `日常をデザインする、小さな公共空間` (田村藍翔さん、千葉県立市川工業高等学校)
- `mu café in 武蔵野中央公園` (近藤康介さん、武蔵野大学高等学校)
- `はっぱ ―地域交流場所兼高齢者の集合住宅―` (鹿川采笑さん、東京都立八王子桑志高等学校)
- `農と市民の共存 ―地域の人々と農を繋ぐカフェー` (麻生愛さん、桐朋女子高等学校)
- `子供たちのワクワクを引き出す学校を創る` (荻原彩恵さん、東京都立立川高等学校)
展示情報
これらの受賞作品は、10月11日(土)・12日(日)に武蔵野大学で開催される大学祭「摩耶祭」、および10月25日(土)から27日(月)の日程で西東京市の文化祭(会場: 文化交流センター(きらっと))にて展示される予定です。この展示は、地域の人々に若い才能のアイデアを紹介し、一緒に地域を考えるきっかけを提供することを目的としています。
主催者のコメント
武蔵野大学工学部の建築デザイン学科長である佐藤桂准教授は、今回のコンペが昨年から始まったプロジェクトであることに言及しています。46作品の中から選ばれた10作品のプレゼンテーションは非常に盛り上がり、参加者同士の交流や活発なディスカッションが行われ、意義深い経験となったことは間違いありません。
武蔵野大学の教育理念
武蔵野大学は1924年に設立され、教育理念には仏教精神が根付いています。創立から現在まで、地域社会との関わりを大切にし、時代に合った教育プログラムを提供し続けており、今年も新たな学問を開設する計画があります。大学として、未来のクリエイティブな人材の育成を目指し、地域貢献を重要視しています。
このコンペを通じて、若い世代が地域社会に対する意識を高め、未来の「地域の設計者」として育成されることが期待されています。