最近の調査結果では、J-POPアイドルファンの消費額がK-POPファンを上回ることが明らかになりました。この調査は、Z世代の現役大学生や大学院生350名を対象に実施され、特に人気を集めているJ-POPアイドルとK-POPアイドルのファン心理や応援活動の違いに焦点を当てました。
まず注目すべきは、J-POPアイドルのファンが月に1万円以上を支出する割合が20%に達し、K-POPアイドルの7.7%と比較しても顕著な差があるという事実です。この特徴は、J-POPアイドルファンが「リアル交流型」として多くのイベントやライブに参加し、ファン同士のつながりを強化していることに起因しています。彼らは直接会場に足を運び、アイドルとの距離を縮めて共感を育むことを重視しています。
一方、K-POPアイドルファンは、主にオンライン上のコンテンツを視聴する「デジタル視聴型」の傾向があり、YouTubeやTikTokを駆使してパフォーマンス動画を楽しむ人が多いです。このため、K-POPファンの支出額は相対的に低いことが分かります。
次に、情報取集のスタイルにも違いがあります。J-POPアイドルのファンは、SNSやテレビ、ラジオといったマスメディアから情報を収集し、感想をSNSで共有することに力を入れています。この交流によってファン同士がその瞬間を共感し合い、一体感が生まれます。
その一方で、K-POPアイドルは、日本国内のマスメディアへの露出が少なく、主にSNS上の情報に依存する形となっています。その結果、YouTubeやTikTokといったプラットフォームでの情報拡散がメインのスタイルとなっています。
ファンの心理に関しても注目すべき点があります。J-POPアイドルファンは、アイドルの成長過程や人間味に惹かれることが多く、共感を持って応援を続けます。彼らは、自らのアイドルがどのように成長しているのかを見守りながら、一緒にその旅を楽しんでいるのです。
逆に、K-POPアイドルファンは、未踏の完成度の高いパフォーマンスやビジュアルの美しさを追い求め、「憧れ」を抱いている傾向があります。彼らにとって、憧れの対象であるアイドルは手の届かない存在であり、そのために積極的にオンラインでの応援活動を行っています。
このように、J-POPとK-POPのアイドルファンは、それぞれ異なる応援スタイルと心理的背景を持っています。特に、ファン同士のリアルなつながりを大切にするJ-POPアイドルのコミュニティは、彼らの消費行動や応援活動に大きな影響を与えていることがわかりました。
調査結果を通して、今後のアイドル市場には、J-POPとK-POPの境界が曖昧になりつつあること、また多様化するファン心理が重要な要素であることが示されています。各アイドルのファンベースを理解することは、マーケティング戦略においてもますます重視されることでしょう。テテマーチ株式会社の「サキダチラボ」は、このような新しいファン活動の流れを捉え、今後のアイドル文化をさらに深く掘り下げていくことが期待されています。なお、調査の詳細は株式会社テテマーチのホームページでも公開中です。