AIを活用した歩行分析ツール「WalkCare」の保険診療導入
株式会社フォーカスシステムズ(以下、フォーカスシステムズ)は、森ノ宮医療大学と手を組み、AIを使用した歩行分析ツール「WalkCare」を開発し、このたび大阪ベイクリニックにおいて保険診療としての運用を開始しました。
このツールの導入は、現代日本において急増する健康課題に対応するものであり、特に高齢者の歩行機能の低下に焦点を当てています。日本の高齢化は年々進行しており、フレイルや変形性膝関節症といった問題が多くの方々に影響を与えています。変形性膝関節症は国内で約1,000万人に自覚症状を持つ患者が存在する一方で、さらに多くの潜在的患者がいるとされています。このような状況において、歩行機能の維持・改善は健康寿命を延ばし、介護予防にも重要な役割を果たすとされています。
歩行分析ツール「WalkCare」の特徴
「WalkCare」は、スマートフォンと専用の小型センサーを用いて、短時間で歩行状態を計測し、AIによりそのデータを解析するシステムです。これにより、歩行速度、滑らかさ、リズムなどを客観的かつ定量的に評価することが可能になります。従来の方法では目視による評価や簡易検査に頼らざるを得なかったため、評価の客観性が不足しているという課題がありましたが、AI技術の導入によりその問題が解消されます。
すでに、フォーカスシステムズは自治体のフレイル予防教室で「WalkCare」が活用された実績があります。この結果は、今後は多くの医療機関でも応用される可能性が高まっています。
未来の展望と開発
フォーカスシステムズは「WalkCare」をメディカルAI事業の重要な製品として位置づけ、今後の拡大に向けてさまざまな取り組みを行う予定です。その一環として、医療機関や介護施設、さらに地方自治体への製品展開が進められます。並行して、共同研究を通じたエビデンスの蓄積も行い、より科学的に裏付けられた使い方を提供していく考えです。
加えて、フォーカスシステムズは褥瘡予防に向けたAIプログラムなど、新たなプログラム医療機器(SaMD)の研究開発や事業化にも注力しています。
フォーカスシステムズについて
1977年に設立されたフォーカスシステムズは、公共や通信など社会性の高い分野でシステム開発と運用に取り組んでいます。また、IoTやクラウド技術、AIによる革新を積極的に推進し、時代のニーズに応えています。コーポレートスローガン「テクノロジーに、ハートを込めて。」には、技術を通じて人と人を結びつけたいという会社の思いが込められています。
今後「WalkCare」が多くの医療現場で普及し、患者の歩行機能に貢献することが期待されています。高齢化社会において、今回の取り組みは大きな意味を持つものでしょう。